《DIABOLIK LOVERS》 偽りの姿

みんなの愛しい人 ページ10

シラSide



ミアって私の名前ですか？



今までずっとシラって呼ばれていたのになぜか懐かしい気持ちになりました。



それと同時に小さい男の子達が頭の中に浮かんだんです。



私はその子達を知らないはずなのによく知っているような気がしました。



気付いたら私は全員の名前を呼んでいて、しかも今日聞いた名前じゃない別の呼び名で。



何でそんな事が出来たのでしょうか？



それよりも今は・・・



アヤトさんに抱き締められている理由を聞きたいです。



なぜこんな事になっているのでしょうか？



カナト「アヤト離れてください！姉さんは僕のです！」



ライト「カナト君のかは分からないけど、アヤト君だけのものじゃないのは確かだよね」



スバル「アヤト、姉さんを離せ。きっと俺達の事も覚えてないし、頭も混乱してる」



何か・・・皆さんいろいろ話してるみたいですけど・・・アヤトさんの腕の中・・・安心する・・・




アヤトSide



やっと会えた・・・そう思って思わず抱き着いちまったけど、周りがうるせぇ。



俺が姉さんに抱き着いちゃ悪いのかよ！



・・・ってさっきから姉さん静かじゃねぇか？



少し離れて顔を見ると、眠っている。



アヤト「寝てる？・・・この状況でか！？」



レイジ「うるさいですよアヤト。何回言えば分かるんですか？」



レイジの愚痴を聞いているとシュウが俺に近寄ってきた。



シュウ「・・・本当だ、寝てる」



そっとベッドに寝かす。



先程のパニック状態とは打って変わって凄く穏やかな顔をしている。



また毎日姉さんに会えると思うと嬉しくて堪らない。



でも・・・



さっきのパニックは何で起こったんだ？



俺らの前から姿を消してから今日までの空白の１０年間、その間に起きた事が原因なのか？



無理にとは言わねぇから、いつか話してくれよ。



眠っている姉さんの頭を撫でて、俺は部屋を出た。




カナトSide



まさか今日からの同居人が姉さんだとは思いもしなかったです。



血の香りが凄く甘いとは感じていましたが。



姉さんが寝てしまって僕達は部屋を出る事になったんですが、みんな姉さんの事が気になって自分の部屋に戻れずにいます。



ライト「姉さんは僕達の事・・・覚えてなかったね」



ライトの一言でその場の全員が顔をしかめた。



僕達がずっと待ち望んでた姉さんとの再会がこんな形になるなんて誰ひとりとして予想していなかったから。

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