ひとりひとりの呼び名 ページ9
シュウSide
アイツを見た時からどこか懐かしい気持ちになった。
ほんの僅かに香る血の匂いは、子供の頃大好きだった姉さんに似ていた。
まさかとは思ったが、首元に一瞬だけ見えたネックレスを見て姉さんだと確信した。
俺が子供の頃作ってプレゼントした、三日月形の透き通った赤い石の飾りが付いていたからだ。
姉さんはいつも俺達兄弟に優しくてわがままも沢山聞いてくれた。
だから、ある日突然何も言わずにいなくなったのは俺達の世話が嫌になって出て行ってしまったんだと思っていた。
それでも、姉さんを嫌いになる事は出来ない。
なぜいなくなったのかは未だに分からないが。
名前も変わってるし言葉も丁寧すぎる。
ここに戻って来るまでに何があったんだ？
パニック状態の時に発した言葉、あれを聞けば悪い事が起きたのは確かだが・・・姉さんと呼んで落ち着いたのは予想外だった。
俺達の事は全く覚えてないような感じだったのに、自分の名前には反応した。
シュウ「姉さん・・・俺の事忘れた・・・？」
「・・・」
姉さんは黙って俺の顔を見ている。
何かを思い出そうとしているのかもしれない。
でもパニック状態は何とか落ち着いたし、結果は良かったのか。
シュウ「じゃあ他の奴らも忘れてる？」
そう問い掛けると姉さんは俺の後ろにいる五人を見渡した。
「・・・小さい頃・・・男の子達に・・・そう呼ばれていたような気がします」
全員「っ！」
アヤト「本当に姉さんなのかよ・・・」
カナト「信じられません・・・」
姉さんは顔をしかめて下を向いた。
「・・・シー君」
シュウ「えっ・・・」
突然呼ばれ驚く俺。
シー君とは俺の昔の呼び名。
しかもそう呼ぶのは姉さんだけだ。
「レイ君」
レイジ「っ！」
「アー君」
アヤト「なっ！」
「カー君」
カナト「姉さん・・・」
「ライ君」
ライト「嘘・・・」
「・・・スー君」
スバル「マジかよ・・・」
無表情で順番に名前を呼んでいく。
それも姉さん独特の呼び方で。
誰もが戸惑いを隠せない。
アヤト「姉さん・・・」
アヤトがゆっくり姉さんに近付き・・・いきなり抱き締めた。
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ゆりか(プロフ) - はい…全部の名前が変更できなかったですm(_ _)m (2020年7月28日 12時) (
レス) id: ce3588ab80 (このIDを非表示/違反報告)
御羅津魅羽喜(プロフ) - ゆりかさん» それはすみませんでした！全部名前変更できていなかったですか？ (2020年4月6日 0時) (レス) id: 9668edea77 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりか(プロフ) - 名前変換できるようにしていただきたいです！！ (2020年4月4日 12時) (レス) id: 1647bd3009 (このIDを非表示/違反報告)
雪綺 - めっちゃ面白いです！続き気になります！(*´∀｀*)頑張ってくださいっ (2019年7月23日 21時) (レス) id: 3c93c243ab (このIDを非表示/違反報告)
りい - 凄い面白かったです！楽しみにしてます(*^^*) (2019年7月18日 19時) (レス) id: 9c315382d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御羅津魅羽喜 | 作成日時：2017年1月8日 13時
