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過去の記憶 ページ6

レイジSide



早崎シラ・・・とても興味深い方です。



彼女に近付いた時凄く甘い香りがしました。



ほんの僅かでしたがきっとあれは彼女の血の香りだったのでしょうが、あれほどまでに甘い香りを嗅いだのは子供の時以来。



それに彼女は私達と同種でしょう。



他の兄弟達も反応していましたし。



それにしてもどうして彼女は足の怪我を我々に伝えなかったのでしょう?



礼儀の正しさから会って間もない我々にそのような事を伝えるのは失礼だとでも思ったのでしょうか?



しかし彼女には他の理由があるような気がします。



私は時々苦しそうに顔を歪めながら荒い息をしている彼女の額に水で濡らしたタオルをのせながら様子を見ました。



足は大分酷い状態で歩くのもままならない所まで来ていました。



なのに平然を装って振舞う姿には何か大きな闇を抱えている様子が窺える。



女性に対してこれほどまでに興味を持つだなんて。



普段なら女性なんて迷惑だとしか思わないのになぜだか彼女は私が今まで見てきた女性とは違う、あの人に似ている、そんな気がします。




シラSide



『お前の目、本当気持ち悪いよな』



どうして・・・



『化け物だ!化け物がこっち向いたぞ!』



私は化け物ではありません・・・



『あなたはもう私の子供じゃないわ』



お母様・・・



『どうしてお前みたいな化け物が生まれて来たんだ!さっさと死んでしまえ!』



お父様・・・



『俺の事騙してたんだな。最低だよ』



違います・・・騙していた訳ではないんです・・・



『近付かないで!アンタと一緒にいたら私まで化け物だと思われるでしょ!?アンタなんてもう親友なんかじゃないわ!』



待って・・・



“誰も私を見ようとしてくれないのですね”



“本当の姿を知られてしまったら、誰も私を受け入れてはくれません”



“本当の姿が嫌われるのでしたら・・・私はずっと・・・偽りの姿を皆さんに見せましょう”



「・・・ハッ・・・ハァハァ」



またあの夢・・・いつになったら私はこの地獄から解放されるのでしょうか?



上半身を起こして何も考えないように思考を止めようとするものの、自分の意志とは反対に次々と思い出されていく過去の記憶。



実を言うと私の目は左右で色が違うのです。



普段はカラーコンタクトでどちらも黒く見せているのですが実際は右目が血のように赤く、左目は満月のように黄色いのです。



この目はどうする事もできない。

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作品ジャンル:恋愛
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ゆりか(プロフ) - はい…全部の名前が変更できなかったですm(_ _)m (2020年7月28日 12時) (レス) id: ce3588ab80 (このIDを非表示/違反報告)
御羅津魅羽喜(プロフ) - ゆりかさん» それはすみませんでした!全部名前変更できていなかったですか? (2020年4月6日 0時) (レス) id: 9668edea77 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりか(プロフ) - 名前変換できるようにしていただきたいです!! (2020年4月4日 12時) (レス) id: 1647bd3009 (このIDを非表示/違反報告)
雪綺 - めっちゃ面白いです!続き気になります!(*´∀`*)頑張ってくださいっ (2019年7月23日 21時) (レス) id: 3c93c243ab (このIDを非表示/違反報告)
りい - 凄い面白かったです!楽しみにしてます(*^^*) (2019年7月18日 19時) (レス) id: 9c315382d1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:御羅津魅羽喜 | 作成日時:2017年1月8日 13時

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