79時間 ページ40
傘についた雨粒を落とす為、バサバサと傘を振る。
無事に学校には着いたものの、思いの外濡れてしまい、靴も制服もかなりびしょびしょである。
『タオル2枚あってよかった。』
一枚のタオルで制服やら鞄を拭きながら教室を目指す。
一駅歩いたため、時間にあまり余裕が無い。
ガラリと教室のドアを開ける。
麗「！あ！癒乃ちゃん！おはよ！」
『おはよ、麗日さん』
麗「うわぁ！ツインテールがトイプードルみたいになっとる？！」
『トイプードルて』
そう、癖っ毛に湿気は大敵。
私のツインテールはトイプードルになっている。
『これだから雨は嫌なんだ。それにしても、みんな盛り上がってるね？』
いつもに増して、教室が騒がしい気がした。
麗「あ、それがね！体育祭効果で、みんな声かけられたらしくて」
『あー、なるほど。』
私は納得しながら席へ着く。
それと同時に、ドアが開いた。
相「おはよう」
あ。相澤さん包帯取れたんだ。
と、思いながら髪をタオルで拭く。
蛙「相澤先生包帯取れたのね、良かったわ」
相「婆さんの処置が大ゲサなんだよ」
あ。おばあちゃんに言っとこう。
相「んなもんより、今日のヒーロー情報学、ちょっと特別だぞ」
その言葉を聞いて、私の雨のようにジメジメしていた心は急に晴れやかになった。
何てったって、ヒーロー情報学は私の大好きな授業なのだから。
轟「…目、キラキラしてんな」
と、隣の席の轟くんが話しかけてきた。
『そりゃそうだよ！ヒーロー情報学いっつも面白いし、しかも担当ミッドナイトさんだし。最高。』
轟「声のトーンがガチだな。」
轟くんと喋っていると、相澤さんのピンとした声が響いた。
相「コードネーム、ヒーロー名の考案だ」
『……お？』
予想もしていなかった言葉に頭がついていかない。
こりゃ参った。
私、今日の授業は憂鬱になりそうだ。
『苦手なやつだぁ……』
私は外の灰色の雲を眺めながらそうぼやいたのであった。
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晶(プロフ) - 琥珀さん» ご指摘ありがとうございます。 (2018年6月9日 14時) (
レス) id: d331f215d7 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - 53話の相澤先生の台詞のヒーローのところが平仮名になってましたよ (2018年6月9日 7時) (レス) id: 916e8c1e66 (このIDを非表示/違反報告)
オワタ - めっちゃお気に召しました！ (2016年7月16日 0時) (レス) id: 8f905062d1 (このIDを非表示/違反報告)
晶(プロフ) - オワタさん» ありがとうございます！！！お話更新いたしました！！！お気に召すものかどうか…！！ (2016年7月14日 14時) (レス) id: 9384625c7a (このIDを非表示/違反報告)
オワタ - ７５話面白いです！早く、早く轟君！夢主を助けてっ！ (2016年7月13日 20時) (レス) id: 8f905062d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：晶（あき） | 作成日時：2016年6月11日 18時
