71時間 ページ32
大きな爆発音と共に、煙が舞い上がった。
2人の個性がぶつかり合った結果。
煙が晴れていくと同時に状況が分かってくる。
吹っ飛ばされて倒れているのは轟くんだ。
白線の外にいるからもう轟くんの負けなんだけど。
爆「オイッ！！ふざけんなよ！！」
動かない轟くんに殴りかかろうとする爆豪くん。
が、
爆「こんなの！こんっ…！」
どさりと倒れる。
ミ「轟くん場外！！よって、爆豪くんの勝ち！！」
ミッドナイトさんのそんな声が聞こえる。
『ミッドナイトさん！』
私は下に降りてヒーローの元へ駆け寄る。
ミ「癒乃！悪いけど、轟くん頼める？」
その言葉に倒れる2人を見る。
爆豪くんは寝ているようだ。
多分ミッドナイトさんの個性だな。
『分かりました。安全な場所まで移動して手当てしておきます』
私は兎に角気絶した轟くんを安全そうな場所へ転送。
それから軽く手当てをする。
沢山の傷。
彼は、自ら炎を消したように見えた。
離れていたし、似たような個性の2人が戦っていたので確証は薄いが。
彼が炎を使わない理由は、何となく想像が付いていた。
父親が原因なんだろう。
でも、緑谷くんと戦った後あたりから、それとは別に、迷いのようなものが感じ取れた気がした。
リカ「その子は大丈夫かい？」
『！おばあちゃん！うん。一応手当てはしておいた。あとは目が覚めれば大丈夫だと思う。』
リカ「そうか。ご苦労さん。なら、あんたは準備してきな」
『準備？』
何かあるのだろうか？
誰か倒れたとか？
リカ「表彰式だよ。あんた、3位だろ？」
『…へっ？』
モニターを確認すると、そこには確かに上から3番目に私の名前があった。
『え、嘘。何が起きた』
頭がついていかないまま、おばあちゃんに背中を押されてその場を後にした。
そういえば、同率3位に飯田くんの名前があった。
後で教えてもらおう。
でも、表彰式の時、彼の姿は無かった。
ミッドナイトさん曰く、お家の事情らしかった。
私はこのとき、知る由も無い。
この出来事が、波乱への幕開けとなる前兆だということを。
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晶(プロフ) - 琥珀さん» ご指摘ありがとうございます。 (2018年6月9日 14時) (
レス) id: d331f215d7 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - 53話の相澤先生の台詞のヒーローのところが平仮名になってましたよ (2018年6月9日 7時) (レス) id: 916e8c1e66 (このIDを非表示/違反報告)
オワタ - めっちゃお気に召しました！ (2016年7月16日 0時) (レス) id: 8f905062d1 (このIDを非表示/違反報告)
晶(プロフ) - オワタさん» ありがとうございます！！！お話更新いたしました！！！お気に召すものかどうか…！！ (2016年7月14日 14時) (レス) id: 9384625c7a (このIDを非表示/違反報告)
オワタ - ７５話面白いです！早く、早く轟君！夢主を助けてっ！ (2016年7月13日 20時) (レス) id: 8f905062d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：晶（あき） | 作成日時：2016年6月11日 18時
