69時間 ページ30
『…よし。』
少女はキュッと靴紐を結ぶ。
そして、立ち上がって前を見据えた。
『実力は彼の方が上。到底かなわない相手』
少女も気づいている、その圧倒的な差。
叶うものなら戦いたくなかったなぁ…なんて苦笑する。
『けど、ヒーローになったらそんなの通用しないもんね。』
少女は足を踏み出す。
会場は先程の茶色のボブの女の子同様、少女を応援する声が聞こえていた。
上「瞬城も強い。けど……」
瀬「あいつは頭一つ抜けてるからなぁ…」
と、A組の生徒は口々に言う。
それ程、少女と爆発少年との差は圧倒的なのである。
緑「…でも……瞬城さんも、強いよ」
少年は、真っ直ぐ少女を見て言う。
ミ「始め！！」
合図とともに、爆音。
爆「オラァ！メガネェ！かかってこいやぁ！！」
上「うわ！こわっ！！」
飯「メガネ？！」
自身を爆風に乗せ少女に猛突進していく爆発少年。
『私、名前瞬城だ！メガネじゃない！』
そう言えば向かい合うように走り出す少女。
耳「？！正面から？！」
2人がぶつかりそうになる。
爆発少年は拳を振り下ろした。
が、爆発少年の拳は空気を切った。
爆「！」
『よっと。こわ……』
少女はストッとその場に着地する。
麗「爆発でよう見えんかったけど、避けた！」
緑「瞬城さんの強さは、″身軽さ″！爆風に自分自身を乗せてうまく避けたんだ！」
解説する少年。
緑「でも……」
爆「次だ次！！！」
『君、今の顔は全然ヒーローじゃないね！』
爆「あぁ？！」
爆発少年は眉間のしわを更に寄せると、機嫌が悪のか物凄い勢いでまた少女にせまる。
爆「触れなきゃ意味ねぇ没個性が！！！黙ってろ！！！」
そう言って殴りかかる爆発少年。
ビシッ
爆「！？」
その拳を少女は蹴り落とした。
『よっと！』
少女は爆発少年と距離をとる。
『接近戦したらこっちの身がもたない。時間をかけても多分無駄。騙し討ちも効果なしと見た』
ピリリとした空気のが流れる。
刹那、少女がその場から姿を消した。
次に少女が姿を現したのは爆発少年の目の前。
爆発少年はすぐに手を振り上げ爆発を…
爆「は？」
だが、少女はそんな爆発寸前の少年の手を掴んでいた。
ドカァァンッ
響き渡った爆音。
ミ「！瞬城場外！勝者爆豪！」
少女は白線の外側で倒れていた。
麗「一体何が…？！」
それは、戦っていた2人にしか分からない。
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晶(プロフ) - 琥珀さん» ご指摘ありがとうございます。 (2018年6月9日 14時) (
レス) id: d331f215d7 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - 53話の相澤先生の台詞のヒーローのところが平仮名になってましたよ (2018年6月9日 7時) (レス) id: 916e8c1e66 (このIDを非表示/違反報告)
オワタ - めっちゃお気に召しました！ (2016年7月16日 0時) (レス) id: 8f905062d1 (このIDを非表示/違反報告)
晶(プロフ) - オワタさん» ありがとうございます！！！お話更新いたしました！！！お気に召すものかどうか…！！ (2016年7月14日 14時) (レス) id: 9384625c7a (このIDを非表示/違反報告)
オワタ - ７５話面白いです！早く、早く轟君！夢主を助けてっ！ (2016年7月13日 20時) (レス) id: 8f905062d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：晶（あき） | 作成日時：2016年6月11日 18時
