検索窓
今日:7 hit、昨日:41 hit、合計:196,970 hit

File32: ページ32

どのくらいで事件が解決するのか分からず
一旦、車で待ってることになった。



「哀ちゃん」



百鬼さんに呼ばれて彼女の方を向くと、
彼女は日焼け止めを手にしていた。



「スキーって日焼けするから
ちゃんと塗っておかないと。
哀ちゃんは色白なんだから」



向こうに着いた時にしよう思ってた。


でも、これなら好都合。



「あなたはもう塗ったの?」

「私も今から。
だから顔に残ってないかチェックしてね。

あ、昴さんはコナンくんが戻ってくるか
ちゃんと見ててくださいね」



同居してるからって
そういうところは
やっぱり見られたくないのね。


クリームを塗りながら
彼女を盗み見る。

彼女がマフラーを取って
首元にクリームを塗っている時だった。



バイブ音が車内に響いて我に返る。

携帯を取り出したのは百鬼さんで
画面を見るなり、険しい表情を浮かべた。


電話の相手は一体誰かしら?



「すみません、
ちょっと電話に出てきます」

「百鬼さんっ!」



どこか思い詰めたような彼女が
もう戻ってこないんじゃないかって思うと、

反射的に呼び止めてしまった。


彼女に名前を呼ばれて
漸く、彼女の服を掴んでいたことに気付く。



「すぐに戻ってくるから」



そう言って、私の手を優しく放して
人気のいない路地の方へ行ってしまった。









「明るい内から連絡してくるなんて
どういうつもり?」



辺りに人がいないのを確認してから
電話に出たものの、

彼女と一緒にいるタイミングに
電話がかかってきたから
開口一番に不満をこぼした。



『……誰かと勘違いされてませんか?』



その声を聞いた瞬間、
背筋に冷たいものが走った。


非通知だったから
ベルモットかと思って話してしまった。

私が裏切ったと彼らに気付かれている以上
相手がジンである可能性だってあるのに。


唯一の救いは、声を変えていたことくらいか。

この状況から逃げられる可能性は低いけど
無理を通すしかない。



「すみません、私の勘違いでした。
非通知だったのでてっきり」

「てっきりベルモットだと思ったーーですよね?」



携帯の声と背後から聞こえた声が重なった。


驚いて振り返ると、
褐色肌に明るい髪の男が佇んでいた。

まるで、獰猛な獣が目前の獲物を捕まえられると
確信しているかのような鋭い目つきで。

File33:→←File31:



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (93 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
357人がお気に入り
設定タグ:名探偵コナン , 赤井秀一 , 沖矢昴   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

神楽(プロフ) - 舞さん» ありがとうございます!少しずつになりますが、頑張って更新します(*'▽'*) (2021年7月15日 1時) (レス) id: 526cb756dd (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 更新頑張ってください^o^ (2021年7月14日 7時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
神楽(プロフ) - マナさん» こんばんは! (2021年7月10日 20時) (レス) id: 526cb756dd (このIDを非表示/違反報告)
マナ - こんばんは… (2021年7月10日 18時) (レス) id: 55773c0381 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:神楽 | 作成日時:2021年6月5日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。