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File31: ページ31

現場の近くには
人だかりができていた。


高木刑事と工藤くんが
先頭を切って様子を見に行くと、

人だかりの中心には
頭から血を流した人が倒れていた。


百鬼さんの反応が気になって視線を向けるが
この光景を目の当たりしても平然としている。



「この人が誰か知ってる人はいませんか?」



高木刑事が周辺の人に尋ねるが
それに答える人はいない。



「この人、胸ポケットに携帯電話入れてるよ」



高木刑事が携帯の中身を確認すると

落ちる直前に妙なメールを複数の人間に
一斉送信していたことが明らかになった。


そのメールをもう一度送信してみると
人だかりの中に紛れていた3人の携帯が鳴った。


ということは
あの3人が被疑者と知り合いということになる。



「どうして黙ってたんですか?」

「叫び声が聞こえて慌てて出てきたから
まだ顔とか確認してなくて」

「私もそうよ。
あんまり大きな声だったから
コーヒー溢しちゃったわよ」

「僕も声を聞いて来たんですけど
落ちた人がさっきメールを送ってきた人なら
落ちたのって勝本社長っ!?」



落ちたのは、出版会社の社長で
この3人はそこの社員だった。

同じマンションなのは偶然らしい。


3人とも、さっきまで部屋にいたと
証言しているが、一人暮らしで
アリバイを証明する人はいなかった。



「だったら今から
3人の部屋へ行ってみようよ。

落ちたって声が聞こえてから
まだ4分も経ってないしね。
何か分かるかもしれないでしょ」



それから工藤くんと高木刑事、
そして3人の容疑者が
マンションの中へと消えていき


私と百鬼さん、昴さんが残された。



「部屋なんて見て
何が分かるのかしら」

「遺体の損傷具合からすると
落ちたのはかなり高い階から。

これが殺人だとしたら
恐らく犯人は、この男性を部屋から突き落とし
そのまま急いでここへ駆けつけたはず。

部屋にさっきまでいた痕跡があれば
容疑者から外れますよ」



昴さんの推理を聞いていると

百鬼さんは、何やら納得した様子で
口元に弧を描いた。



「あの刑事が偶然近くにいたから
すぐに部屋を見せることになったけど

犯人がそれを予測していなければ
犯行後にわざわざ自分の部屋に戻って

さっきまでいたように
細工するはずないってことですね」

「随分詳しいのね」

「ええ、シャーロキアンですから。
でも興味があるのは謎解きの方ですけどね」

「あらそう」



彼がワトソンだとしたら
彼女はメアリーってところかしら。

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設定タグ:名探偵コナン , 赤井秀一 , 沖矢昴   
作品ジャンル:アニメ
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神楽(プロフ) - 舞さん» ありがとうございます!少しずつになりますが、頑張って更新します(*'▽'*) (2021年7月15日 1時) (レス) id: 526cb756dd (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 更新頑張ってください^o^ (2021年7月14日 7時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
神楽(プロフ) - マナさん» こんばんは! (2021年7月10日 20時) (レス) id: 526cb756dd (このIDを非表示/違反報告)
マナ - こんばんは… (2021年7月10日 18時) (レス) id: 55773c0381 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:神楽 | 作成日時:2021年6月5日 22時

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