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File17: ページ17

「昴さん!?
それに、Aさんも」



扉の先には、昴さんが言った通り
コナンくんと子どもたちがいた。

そして、傍には
ガムテープで縛られた男もいて
どうやら眠っているようだった。


犯人はもう一人いたのか。

意識はないようだけど、
非力な子どもが一体どうやって
大の大人に抵抗したんだろう。



「どうしてここに?」

「Aさんが挨拶しに
博士の家へ行ったんですが、
玄関が開けっ放しだったので

何かあったのかもしれない、と思い
予備の追跡眼鏡を手がかりに
ここへ辿り着いたという訳です」



昴さんが事の経緯を
話している間、

私は子どもたちに
怪我がないか確認していた。


コナンくんは少し怪我をしているけど
他の子はみんな大丈夫そう、ね……。


すると、その中に
瓜二つの子がいて
思わず自分の目を疑った。



志保……?



「誘拐されたのって博士だったのかよ」

「じゃあ、たまに電話に出る中学生って」

「灰原さんのことだったんですね」



子どもたちの会話でハッと我に返る。


その間、昴さんは
ロッカーの中に閉じ込められていた
熟睡する博士を引っ張り出していた。


宮野じゃなくて、灰原?

でも、この子が阿笠博士と
一緒に住んでる小学生の女の子……。


まさか、彼女と私を会わせるために
挨拶するように仕向けたんじゃ?

確信に近い、疑いの目を
昴さんに向けると、笑みを浮かべていた。


じゃあ、彼女がーーーー。



「それで、あなたは彼と
どういう関係なの?」

「え!?
えっと、私は……」



灰原さんは、小学生らしからぬ態度で
“彼”と、昴さんを指差して問いただす。

まるで、彼女持ちの昴さんと
たまたま一緒にいた私が
問い詰められている構図だ。


咄嗟に、私の正体が気付かれないように
声を変えたが、返答に困ってしまう。


どうしよう。
そんな設定考えてなかった。

しかも、昴さん
彼女に物凄く警戒されてるじゃない。


この状況下で
彼女に正体がバレてないことだけが
不幸中の幸いだった。



「彼女は私の大学の後輩で

訳あって、しばらくの間
工藤邸で暮らすことになったんです」

「百鬼Aです。
みんな、よろしくね」



表面的な言い訳を考えておくのを
すっかり忘れていた私は

昴さんのお陰で
なんとかその場を切り抜けられた。

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設定タグ:名探偵コナン , 赤井秀一 , 沖矢昴   
作品ジャンル:アニメ
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神楽(プロフ) - 舞さん» ありがとうございます!少しずつになりますが、頑張って更新します(*'▽'*) (2021年7月15日 1時) (レス) id: 526cb756dd (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 更新頑張ってください^o^ (2021年7月14日 7時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
神楽(プロフ) - マナさん» こんばんは! (2021年7月10日 20時) (レス) id: 526cb756dd (このIDを非表示/違反報告)
マナ - こんばんは… (2021年7月10日 18時) (レス) id: 55773c0381 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:神楽 | 作成日時:2021年6月5日 22時

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