Delete

32.step ページ32

廉 side


永「玄樹、じんと紫耀と喧嘩でもしたん？」

岩「え？ちがうよ」

永「ほんなら、なんでなん」

岩「ん〜、わかんないんだぁ。2人のこと考えると心

臓のとこ、ぎゅーってなるの。

なんか、悲しくなるんだ」

永「……それ、恋ちゃうん？」

岩「へ？？」

永「だって、恋しくなったり、他の人と2人だけでお

ったらもやもやしたり、話してる時は楽しくて」

岩「…でっ、でも俺男だよ？」

永「ほんなん関係あらへん。好きになっちゃったら、

性別とかどうでもええねん」

岩「廉……」

永「ごめ、俺…」

岩「ううん、ありがとう」

永「げ、玄樹は、どっちが、好きなん…？」

岩「紫耀のことも、神宮寺のこともどっちも好きだよ」

永「…」

岩「でもそんなのどっちつかずで2人にも迷惑だよね」

永「玄樹…そんな、悲しそうな顔で笑うなや…」

岩「廉、ありがとう。俺に恋だって気づかせてくれて」

永「…おう！俺、応援、しとるから」

岩「うん！ありがとう！廉、教室、こないとだめだよ〜」

永「おん！」


ばたん


永「っ、はっ…」


やばい、こんなん…

失恋とか…初めてやし…


永「っ……」


神宮寺と同じくらい玄樹と会うのが早くて、

紫耀と同じくらい仲良くなって

それだったら、俺は玄樹の隣に並べただろうか。

いや、それでも無理だろう。

きっと、どんなに近くにいても俺は、






玄樹の1番にはなれない。

33.step→←31.step

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す