パパが治してあげようね *ARS* 9 (ページ1)

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急病人　1　(和)　*リクページ1

和也Side

土曜日。

仕事が休みの俺は、Aと一緒に映画館に来ていた。

なんだか観たい映画があるとかで。

俺が朝、今日暇だな～ってつぶやいたら
Aが凄い勢いで食付いてきたんだ。

「映画館行こう!! ね、和にぃ。連れてって!!」って(笑)

今日公開した映画、ずっと楽しみにしてたから
今すぐにでも観に行きたいんだって。

今日は翔にぃも休みだから
ゆいちゃんと一緒に留守番してもらって、
俺はAと久々のデート♪

デートとかいうと恥ずかしがって
やっぱ行かないとか言いかねないから、
俺が勝手に心の中で思ってるだけだけど。

「ねぇ和にぃ、あの2人、素敵だったね。
手つないだり、ぎゅってしたり。
あっ、腕枕もよかったな～。
わたしもあんなふうにされたい!!」

エンドロールが終わり明るくなったところで
隣に座っているAが俺の腕をペチペチたたきだした。

そんなニヤけた顔しちゃって。
そりゃあれほどのイケメンに抱きつかれたら嬉しいだろうね。

あんな純粋なラブストーリーなんて久しぶりに見たから
俺はなんか恥ずかしくなっちゃったよ(笑)

和「翔にぃに頼めば、腕枕くらいいくらでもしてくれると思うよ?
あとあれ。後ろから背中にぴょんって飛び乗るやつ。
今日帰ったらやってあげようか?(笑)」

「え～、やだぁ～。翔にぃの腕固いんだもん。
わたしは和にぃの方がいい。ほら、ぷにぷに♪」

……。

ど、どうせ俺の腕はプニプニですよ。
翔にぃみたいに筋肉ないし。

でもAが俺を指名してくれたのは嬉しい。
あとで翔にぃに自慢してやろ。

それから、Aが翔にぃの腕枕を拒否したことも(笑)

和「じゃあ今日は腕枕して寝る?」

「ん? やだぁ。恥ずかしいもん。ドキドキしちゃう。
背中にぴょんも和にぃつぶれちゃったら困るからやらない」

なんだよ、やらせてくれないの?

女の子ってのは、想像してるだけでも満足なのかな。
劇中の女の子を自分に置き換えてみたりして。

でもさ、A。

俺、いくら体力ないっていっても、おんぶくらいはできるよ?

どれだけ弱っちぃやつだと思われてるんだ。