しょーちゃん、行っちゃダメ!! 12 (結) ページ24
和也Side
智「…ってこと、あったでしょ?」
智にぃからテレビ番組の話を聞かされて、
ヤベって顔をした翔にぃ。
でもすぐに唇を尖らせて、不満そうにつぶやいた。
翔「…みんなだって見てたじゃないかよぉ。」
智「僕はちゃんとゆいちゃんが怖がるから
やめときなさいって言いました〜」
翔「まぁ……たしかに……。」
智にぃにとどめを刺されて、
さすがの翔にぃも完敗したようで。
ペコッと土下座をした翔にぃに、みんなで笑っていると、
ゆいちゃんがAの腕の中でもぞもぞしだした。
智「ゆいちゃん、翔ちゃん帰ってきたよ。」
結「んぅ……しょ、ちゃぁ…」
翔「うん。ただいま、ゆいちゃん。」
結「ん……はぁっ!!…がぉ……」
翔の顔を見てまた夢のことを思い出したのか、
ゆいちゃんはとたんに泣き顔。
あの夢、本当に怖かったんだろうなぁ。
翔「ライオンさん、いなかったよ。
ほら、翔ちゃんどこにも怪我してないでしょ?」
結「…がぉ……ない…?」
翔「うん。ガオーはいない。
ライオンさんは、お外に出れないようになってるんだよ?
ほら、これ見てごらん?」
翔にぃは家にあった絵本を取り出して、
ライオンの絵を指さした。
動物園の、オリに入っているライオン。
ゆいちゃんにはちょっと
難しい話だったかもしれないけど、
ライオンが襲ってくることはない
ってことを説明してやったら、
スッとゆいちゃんの身体から力が抜けた。
翔「だから、全然怖いことない。
だ〜れも痛い痛いにはならない。ね?」
結「……あい。」
翔「うん。よーし、じゃあおいで。
今日はもうずっと一緒な?」
両手を広げた翔にぃの胸に、
嬉しそうに飛び込んだゆいちゃん。
ずっと会いたかったんだもんね。
ようやくゆいちゃんの笑顔が見れて、
俺らも自然と頬が緩んだ。
智「じゃあ翔、これもよろしくね。」
翔「えっ、ちょっ…なんで?」
智「今日は翔がゆいちゃんのお世話してくれるんでしょ?
はい、よろしくおねがいしまーす。」
翔「えっ…まじかよ…
あの…ゆいちゃん、これ…」
結「ん? …っ!!
やっ、や!!……うえぇぇぇん」
翔「あぁっ、よしよし。
やっぱこうなんのか…
もぉ、誰か手伝えよ〜」
智にぃから体温計と聴診器を渡された翔にぃは、
泣き出したゆいちゃんにアタフタ。
診察も、ゆいちゃんと触れ合う大事な時間だからね。
しばらくの間、
ご機嫌ななめのゆいちゃんは翔にぃに任せよう(笑)
足の怪我 1 (潤) *リク→←しょーちゃん、行っちゃダメ!! 11 (結)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 479人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちさ
| 作成日時：2013年5月17日 17時
