食べたくない 2 (雅) ページ37
翔Side
翔「まさき、どこが痛いんだ?」
同じ質問をすること、早3回・・4回?
聞きすぎて忘れた(笑)
ちょっと症状聞いておこうと思ったのに、
雅紀は目をそらして俺の言葉を無視する。
自分でも無理したのはわかってるだろうし、
俺に怒られるとでも思ってんのかな。
翔「まさき、別に俺おこって・・」
和「翔にぃ、ちょっといい?」
怒ってないから、って頭を撫でようとしたら、
タイミングよく和が部屋に入ってきた。
その腕には結心が抱かれている。
翔「いいけど・・・どうした?
雅紀の風邪がうつるといけないから結心は・・・」
和「いや、だから、結心がさ。
雅にぃに会わないと寝ないって。
ちょっとだけ。ね? お願い!!」
そうじゃないと俺も泣いちゃう、って泣き顔をした和に、
俺が断れるはずもなくて・・・
仕方ないから少しだけっていう約束で、
ゆいに雅紀の顔を見せてやった。
たぶん、さっきまで“マサのところいくー!!”って
泣いて暴れて大変だったんだろうな。
元々は結心を寝かしつけるのは俺の役目だったんだし、
このままじゃ和が可哀想すぎる。
翔「ほらゆい、マサだよ。
やっと会えたねぇ。」
今日ゆいがグズってた理由は、
雅紀がいなかったからなんだ。
普段はこんなことほとんどないのに、
今日はずっと、会いたい会いたいって泣いてた。
なぜだろうって思ってたけど、
もしかしたら、ゆいは何かを感じ取ってたのかもしれないね。
雅紀が苦しんでるって、わかってたのかな。
ほら、小さい子ってさ、案外勘が鋭かったりするじゃん。
まぁ、たぶん今回はたまたまなんだろうけど(笑)
結「ましゃ・・たいたい・・・」
翔「ん・・そうだねぇ・・」
さすがに、ゆいも気付くか。
これだけ辛そうな顔して寝てたら、しょうがない。
翔「お熱あるんだって。
起きちゃったら可哀想だから、
ゆいちゃんもお部屋戻ろうか。」
結「んぅ・・・ましゃ、ばーばい。」
翔「うん、ばいばいね。
和くんと一緒にねんねしておいで?」
いつの間にか寝てしまっていた雅紀に力なく手を振ったゆいは、
泣きそうな顔で和を見ながら、両手を伸ばしていた。
抱き上げてもらった和の首元に
顔をうめている結心に、和も困り顔。
弱っている雅紀に会わせるのは、
ちょっと刺激が強すぎたかな。
でも、会わせなかったら納得しなかっただろうし・・・
ごめんな、ゆいちゃん。
すぐに笑顔の雅紀、復活させるから。
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作者名：ちさ
| 作成日時：2013年3月23日 18時
