嵐谷家の一日 8 (結心) ページ46
潤Side
結「ぎゃ〜〜」
潤「大丈夫だって、ゆいちゃん。
お膝にかけないようにしてるから。
ほら、痛くないでしょ?」
結「いちゃいーー!!」
潤「うわぁ!! 落ちるって!!」
傷口にお湯がかからないように横抱きにして洗ってあげてるのに、
暴れるもんだから落ちないように支えるので精いっぱい。
ダメだよこれ・・・洗うどころじゃないよ。
潤「わかった、じゃあシャワー止めるから。
ね? これなら大丈夫。」
鼻血も出したし、汗を流す程度でいいよって言われてるから、
お湯をふくませたタオルで拭いてあげようかと思ったけど、これもダメ。
泣きすぎてて、俺の声聞こえてないよね。
潤「どうすんだこれ・・・」
そう小さくつぶやいたとき、お風呂場の戸が開かれて、
驚いた俺は慌てて振り返った。
潤「さ、智にぃ!! 何やってんの!?」
智「ん? 潤くんが泣いてないかな〜と思って。
手伝ってあげるよ?」
いや・・・助けに来てくれたのは嬉しいけど、
泣いてるの俺じゃないし。
しかもいきなりパン一で入ってくる智にぃもおかしいでしょ。
潤「服脱がなくてもよかったのに。」
智「え? だって濡れるの嫌じゃん。
ほら、ちゃんとゆいちゃん抱いてて。」
もう・・・なんで智にぃと一緒に風呂入ってるんだよ(笑)
いつぶりだ?
もうかなり前だよなぁ・・・
恥ずかしいと思っちゃう自分もなんか嫌だしさ。
俺、目のやり場に困るんですけど(笑)
智「どこ見てんのよ(笑)
なに? 潤くんも洗ってほしいの?」
潤「はぁ!? あり得ない!! あり得ない!!!」
智「ふふっ。かわいい♪
ほら、ゆいちゃん落ちちゃうって。」
暴れるゆいの身体を、手際よく洗っていく智にぃ。
赤ちゃんの頃にしてあげていたように
横抱きのまま髪の毛も洗ってやって、
最後にそ〜っと顔も拭いてあげていた。
その間、俺はゆいが落ちないように抱いていただけ。
結局、全部智にぃにやってもらっちゃったよ。
智「よしっ、サッパリしたね〜
今日はお風呂の中に入るのはやめておこうか。
じゃ、潤、あとはごゆっくり〜」
大きめのタオルでゆいを包み込んだ智にぃは、
まだグズグズしている大きな赤ちゃんをあやしながらリビングに戻っていった。
静かになった浴室で、自分のお腹を撫でてみる。
昔よりは、肉ついたよな・・・
なんなんだよ、智にぃ。
なんにもしてないくせに、無駄に引き締まっててムカつく(笑)
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作者名：ちさ
| 作成日時：2013年2月14日 22時
