ゆいちゃん先生 10 (潤) ページ38
智Side
智「はい、じゃあ麻酔のゼリー塗ってくよ?
力抜いといてね?」
潤を横向きにさせて内視鏡を挿入しやすくするために
ゼリーを塗ろうとしてるんだけど・・・
緊張がMAXの潤の身体はガッチガチ。
智「じゅん、力抜かないと。
楽にしてごらん?」
翔「ほら、いつもどうやって力抜いてるの?
息は止めてていいの?」
潤「んっ・・・・ん・・・」
翔「口は? 開けた方が楽なんじゃないかな。
うん、そうそう。はぁ〜って吐いてみ?」
ぎゅっと結ばれていた唇を翔が軽く叩くと、
ようやく口で大きく深呼吸を始めてくれた。
ずいぶん従順でしょ?
素直で良い子なのよ、潤くんは(笑)
智「はい、上手にできました。
じゃあカメラ入れていくからね。
深呼吸やめないでね。」
入れるときちょっと気持ち悪いからね。
泣かずに頑張ってくれると、えらいんだけどな〜
智「はい、いきますよ〜」
潤「・・・うっ・・ん!!・・・あっ・・はぁ・・」
翔「おぉ、うまいじゃん!!
上手だなぁ。ねぇ、智にぃ。」
智「うん、上手。
そのまま深呼吸しててね?」
泣かずにできちゃった(笑)
翔も潤が頑張ってくれて、嬉しいんだろうね〜
ずっとニコニコしてるもん。
智「翔、ちょっとお腹押さえてくれる?」
翔に手伝ってもらいながら、
スルスルと内視鏡を入れていく。
潤はたまに唸ってはいるけど、泣いてはいない。
なんとかうまく挿入できたことに僕はホッとしていた。
もう最終地点までいったから、
あとは腸壁を観察しながら引き抜いてくればおしまいだからね。
翔「智にぃ、さっきのとこ。」
智「うん、僕も気になった。」
翔「ちょっと荒れてるか・・・
あっ、ここもだな。」
潤「・・・に、にぃ?」
智「ん? 潤も一緒に見ていいよ?」
僕らの会話に不安になったんだろう。
潤も見える位置にモニターを移動してやって、
映像を見ながら腸の状態を説明してやった。
仕事忙しかったみたいだしなぁ。
腸が荒れちゃった原因は、ストレスもあるのかもね。
やっぱ検査しといてよかったな。
智「よし、おしまいにしよう。
頑張りました〜
大丈夫? 潤。気持ち悪いとかない?」
潤「うん・・・っく・・・うぅ・・」
翔「えっ? なんで、今泣くのよ(笑)」
終わってから泣くのも潤らしい。
今日は疲れただろうから、
ゆっくり休ませて、早く治してやらないとね。
帰ったらゆいちゃん先生に、
ヒーリング療法でもしてもらおうかな。
嵐谷家の一日 1 (結心) *リク→←ゆいちゃん先生 9 (潤)
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作者名：ちさ
| 作成日時：2013年2月14日 22時
