パパが治してあげようね *ARS* 4 (ページ35)

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ゆいちゃん先生　7　(潤) ページ35

智Side

まさか、お医者さんごっこの最中に
病気が見つかるとは思ってなかった。

僕がゆいと遊んでやってと言ったとき、
ちょっと渋い顔をしていたのは、
お腹が痛かったせいだったんだね。

いつもは喜んで遊んでやっている潤が
あんな顔するなんておかしいと思ってたんだ。

僕でも気付かなかったのになぁ～

今回はゆいちゃんのお手柄だね。

ゆいちゃんは我が家で一番の名医かもしれないな(笑)

そんなこんなで、
偶然わかった潤の腹痛だけど・・・

だいぶ長い間続いていて、
しかも触診した時の痛みも強い。

検査しに病院に行こうって言ったときも
素直に頷いてくれたし、潤も不安だったんだろう。

普段なら、嫌だ!! って一度は言うのにね(笑)

ゆいがいたから強がってたのかなと思ったけど、
素直だったのは、また別の理由があったみたい。

潤「聞いてない!! カメラ入れるなんて嫌だ!!」

智「検査しようねって、言っておいたでしょう?」

潤「そうだよ?
でも、内視鏡だなんて言ってない!!」

前日、検査の準備の為に
潤に食事制限の話をしたら、この反応。

検査っていっても、
もっと簡単なものだと思っていたらしい。

なんで今回はこんなに聞き分けがいいのかと思ったら・・・

我が家のお坊ちゃんが、
おとなしく検査をさせてくれるわけないよねぇ(笑)

智「お腹の中を直接見てみないと、痛い原因わからないよ?
手を当てるだけで、お腹の中が透視できればいいけどね～
さすがにそれはできないから。」

潤「・・・・・・わかってる。」

智「ふふっ。そうでしょ?
僕に特殊能力は備わってないからねぇ(笑)
でもね、痛くない検査ならできるよ?
潤はさ、この検査が痛いって、誰かに聞いたことある?」

潤「ん・・・・言ってたよ・・・友達が・・・」

智「それは、いつのこと?」

潤「・・・おぼえてない。
・・でも、何年も前。」

智「今と昔は、検査の器具も変わってるし、
方法や技術も進歩してるんだよ?
だから今は、ほとんど痛みなく検査できる。」

潤「・・・・ほんと?」

智「ほんと。
僕だって、日々技術向上に努めてるんですからね?(笑)」

だから安心して? って顔をのぞきこむと、
潤は目をそらして黙り込んでしまった。

やらなきゃいけないってことはわかってるだろうからね。

考える時間を作ってあげれば、大丈夫。