歯医者さんは嫌われ者? 12 (ママ・結心) ページ25
翔Side
雅「あー、お口閉じちゃだめですよ。」
結「まひゃー、ひゅー」
雅「うん、風さんシューってね。
もう少しで終わるから。
ちょっとおしゃべり我慢してね。」
雅紀のスーパーテクニックのおかげで無事に歯を削り終えたゆい。
まだ治療開始から10分ほどしか経ってないというのに、
ゆいは口を開けているのが飽きてしまったらしい。
閉じてきてしまった口を、
雅紀が指でこじ開けながら治療し、
ゆいの機嫌が悪くなってきたところで、
すべての器具が口から抜かれた。
雅「よしっ、あとは調節だけね。」
結「もー、おしまい!!」
雅「はいはい。もう一回見たらおしまいね。
ほら、これで最後。あーん。」
結「きゅいーん、する?」
雅「しないよ?
お口の中きれいになったか見るだけ。
ゆいちゃんも一緒に見てみようか。
ほら、これもってごらん?
あーんってしたらお口の中見えるでしょ?」
手鏡をもったゆいに、
ミラーでほっぺたを引っ張って口の中を見やすくしてやっている雅紀。
俺も一緒に口の中をのぞいてみると、
真っ白でかわいい歯がきれいに並んでいた。
雅「うん、完璧!!」
どうやら満足のいく治療ができたようだ。
たしかに、どこを治したかわからないくらい、
きれいになってるもんな。
ゆいちゃんも自分の歯を見ながらニコニコしてるし、
最初から最後まで機嫌よく終われたのも、雅紀のおかげ。
正直もっと重労働になると思ってたから(笑)
雅紀に感謝だな。
雅「はい、じゃあこれでおしまい。
頑張ったね〜、ゆいちゃん。」
翔「よかったね〜、全然痛くなかったね。」
結「うん!!」
翔「これで少しは、
歯医者さんのこと、好きになったかな?」
結「やっ!! しゅき、ない!!」
雅「えっ・・そんなハッキリ言わなくても〜」
ゆいに好きじゃないと言われて落ち込んでいる雅紀。
大嫌い!!って言われるよりはましだろ?(笑)
翔「歯医者が好きな子の方が珍しいって。
そんなに気にしないの。」
雅「わかってるよ。
歯医者さんは嫌われ者だからね。
マサが嫌いって言われなけりゃいいや。」
マサのことは好きなんだもんな。
歯医者さんが嫌いなだけで。
今だって嬉しそうに抱っこしてもらってるしさ(笑)
結「きゅいーん、やっ。
でもねぇ、これしゅき、これ。」
雅紀の腕の中で、
ほっぺたをさすっているゆい。
マッサージ、気に入ったみたいだね。
この技、普段の仕上げ磨きのときにも使っちゃお♪
歯医者さんは嫌われ者? 13 (ママ・結心)→←歯医者さんは嫌われ者? 11 (ママ・結心)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 360人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちさ
| 作成日時：2013年2月14日 22時
