歯医者さんは嫌われ者? 7 (ママ・結心) ページ20
翔Side
雅紀が、結心を置いて走って部屋を出ていきやがった・・・
“ゆいちゃん、明日歯医者さんね”
って結心に微笑みかけてから俺に手渡してきて、
“説得よろしく!!”ってさ・・・
歯医者さんに行くとわかった結心は、
俺の腕の中でそっくり返りながら泣いてる。
これを俺らになんとかしろってことなのね。
まったく・・・どうやって納得させるんだよ〜
結「やーー!! こあいとこ、いかないーー!!」
翔「んー、よしよし。
だいじょぶ、だいじょぶ。」
結「やあだぁー!!」
翔「ゆいちゃ〜ん、そんなに暴れたら翔ちゃん痛いよぉ。
お腹に、うっ!!・・・膝が、入ってるんだよねぇ〜
あっ、いててて・・・」
あまりにも暴れるもんだから、
手とか足が俺の体にボカボカ当たってるんだよ。
そんな俺を見て、和と潤はニヤニヤ笑ってるしさ。
もう、遠くから見てないで手伝えっての(笑)
和「翔にぃ、一回ベッドの上に寝かせて。」
翔「えっ?・・・あぁ、わかった。」
まじで手伝ってって言おうとしたら、
和が上着を脱ぎながらベッドを指さした。
何をするのかと思えば、
和はベッドの上でいまだにジタバタしている結心を、
脱いだ上着で包み込んでやっている。
服でさりげなく暴れる身体を抑制しながら、
胸をたたいて優しく落ち着かせてやっている和は、やっぱりすごい。
だってほら、もうゆいちゃん泣き止んじゃったもんね・・・
結「ひぐっ・・・だっこ・・ﾋｯｸ・・いい」
和「抱っこがいい?
よし、じゃあおいで?
翔にぃ、ティッシュとって?」
俺が渡したティッシュで顔を拭いてもらった結心は、
和にべったりとくっついて首元に顔をうめてる。
和の服をぎゅっと握っている、ちっちゃくて柔らかそうな手。
絶対離さないぞ!!って、
必死になってる感じがかわいいんだよなぁ〜
和「翔にぃ?
ニヤニヤしてる暇があるなら、雅にぃからミラー借りてきて?」
翔「えっ、ニヤニヤしてた?」
潤「してたよ〜。気持ち悪い(笑)」
翔「はぁ!? お前なぁ・・・」
潤と和だって、さっきまでニヤニヤしてたじゃないか!!
なんてことを言おうとしたけど、
優しい顔して結心の背中や頭を撫でている2人を見て、戦意喪失した。
今はこんなことしてる場合じゃないよな・・・
歯医者さんは嫌われ者? 8 (ママ・結心)→←歯医者さんは嫌われ者? 6 (ママ・結心)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 360人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちさ
| 作成日時：2013年2月14日 22時
