思い合う 支え合う 10 (翔) ページ10
翔Side
智「すぐ戻ってくるから。少し待ってて？」
後ろから声がして、頭に手が触れた感覚。
すぐに姿を消した智にぃを、俺は止めることができなかった。
身体が熱いことはわかっていたのに…あの時の俺はどうかしていたよ。
わざわざ濡れに行くなんて…
バカだとは思うけど、なんとか絞り出した方法があれだった。
帰宅して着替えて、リビングにおりてきた時…
急に喉に強い違和感を感じて、これは止まらなくなるぞ…って。
まずいと思い逃げるように外に出たけど、今考えてみれば部屋に戻るなりトイレに篭るなり、もっといい方法はあった。
雨どいは俺が直すと言ったんだし…
みんな、心配していただろうし…
そうは思ったけど、無理にあの時やらなくてもよかったよな。
今となっては、冷静さが足りなかった自分に後悔するしかないんだよ。
智「ゲホッ…大丈夫？胸の音っ…聞くからね」
じわじわと感じ始めた息苦しさ…それがヤツの前兆のような気がして、今はそれをなんとか治めようとすることに精一杯。
聞こえていないわけではないんだよ…智にぃの荒い呼吸も苦しそうな咳も。
ごめん…辛いはずなのに、俺のことに体力を使わせて…
智「ごめんね…っ…少し冷たいけど、我慢してね」
服の中に手が入ってきて、少しひんやりした聴診器が胸に押し当てられた。
途中智にぃの呼吸音が聞こえなくなるのは、息を止めて俺の身体から鳴る音に集中してくれているから。
その後の呼吸がまた苦しそうで…もう俺のために無理をしてほしくなくて…
服の中で動き続ける手を、強く握りしめていた。
智「…ん？ど…した？」
翔「もっ…だいじょぶ…っ…」
こんな『大丈夫』に説得力の欠片もないことはわかってる。
でも、これ以上は…
智「僕のことなら平気だよ。…ほら、見て？」
手を握ったまま目をみつめた俺に、眉を下げた智にぃはその手を解きながらいつも通りにニコっと笑った。
大袈裟に深呼吸をして見せて、自分の胸をバンッと叩いて…
『大丈夫』って、また笑うんだよ。
智「ちょっと症状出始めてるかな。
んっ…吸入薬どこにある？部屋？」
咳を押し殺しながらも柔らかい表情を作り続ける智にぃに、すぐに答えないわけにはいかなかった。
『わからない』と嘘をつけば、智にぃは家中を走り回ってでも探すだろう。
そんなことをすれば今度こそ倒れてしまう。
翔「…パーカーのっ…」
昨日着ていたパーカーのポケット…
確かに、そこに入れたはずだった。
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琴子(プロフ) - 大丈夫ですか？どうしたのかな？と思っていましたが、体調崩されていたとは…(>_<)辛いですね。お大事になさってくださいね(返信不要です。また、ゆっくりボードに送るのでその時にお話出来れば^^)また(^-^)/ (2018年4月5日 10時) (
レス) id: cc1132a1bd (このIDを非表示/違反報告)
琴子(プロフ) - ちささん» いえいえ、いつもこちらこそ^^さっそく読ませて頂いてます！はい！嬉しくお待ちしていますが急ぎませんのでお時間のある時にで構いません^^また〜(^-^)/ (2018年3月31日 23時) (レス) id: cc1132a1bd (このIDを非表示/違反報告)
ちさ(プロフ) - 琴子さん» 琴子さんこんばんは。いつもこちらにまでお知らせをくださってありがとうございます。ボードの方、更新が終わってからゆっくりお返事させていただきます。新しいお話、お時間がある時に読んでいただけたら嬉しいです (2018年3月31日 22時) (レス) id: 1e80dcb578 (このIDを非表示/違反報告)
琴子(プロフ) - 少しボード入れました。よろしくお願いします。 (2018年3月31日 6時) (レス) id: cc1132a1bd (このIDを非表示/違反報告)
琴子(プロフ) - ありがとうございます！ボード拝見しました^^連絡、お返事遅くすみませんm(_ _)mお返事入れられましたら、またこちらにお知らせします。また(^-^)/ (2018年3月29日 14時) (レス) id: cc1132a1bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちさ
| 作成日時：2017年12月16日 22時
