痛いお正月 8 (雅) ページ20
雅紀Side
白菜…豆腐…しいたけ…それから解凍中のおっきなカニの身。
キッチンに入ると、潤はAと一緒に買ってきた物の整理をしていた。
今夜はカニしゃぶにするってことは、だいぶ前から決まっていた。
楽しみにしていたんだ…
皆、カニ大好きだから。
だけど…
楽しいはずなのに気分が乗り切らない。
美味しいはずなのに、きっと箸は止まってしまう。
潤「雅にぃ、これしまってくれる？」
雅「ん、うん」
潤から渡された豆腐を冷蔵庫にしまい、喉が乾いたというゆいのためにお茶を取り出して扉を閉めた。
なんで話しかけられる度にドキッとしてんだろ。
急を要するような状態ではないし、話すのが2,3日後だって問題ない。
それはわかっているのに、何度自分に『大丈夫』って言い聞かせても、胸がソワソワする感覚は消えてくれなかった。
.
雅「…はぁ」
軽い昼食後、洗面台で歯磨きをしている間にも溜息が漏れる。
ずっとこんなことじゃ疲れるよ…
こうなったらもう自分で治してしまおうか…
雅「わあっ！！…びっくりした」
そんな無謀なことを考えながら口をすすいで顔を上げると、俺の後ろに立つ潤の姿が鏡に映っていた。
「そんなに驚く？」って笑いながら歯ブラシを手にとった潤を、じっと見つめながら動けない。
迷ってしまったんだよ…
二人きりの空間…喉まで出掛かっている言葉を伝えるには、このタイミングしかないって。
話すだけなら、今日でもいいんじゃないか…
なんて、俺が楽になることばかり考えてしまって…
それが許せなくて、俯きながら落ち込んだ。
潤「俺、暇だって言ったでしょ？」
雅「え…？」
泡をペッと吐き出した潤がそう一言。
いきなりのことで固まってしまった。
潤「雅にぃ、こんな顔になってる」
口を固く結んで、泣きそうな…不安そうな顔。
俺…そんな表情してた？
潤「今から出かける？」
雅「いや…」
大丈夫、って…
言おうとしたけど…
このまま黙っていることも迷惑なんじゃないかって、ふと思った。
潤はもう俺の異変に気づいていて、言葉が出掛かっていることもわかっていて。
もし俺が潤の立場だったら、気になって仕方ないだろうなって。
雅「見て…もらうだけ…
…いい？」
…言ってしまった。
申し訳なくて、目を合わせることも出来ない…
潤「雅にぃ」
そんな時、耳に入ってきた大きめの声。
とっさに顔を上げてしまって「ごめん」と謝った俺に、潤は何度も首を振っていた。
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琴子(プロフ) - 大丈夫ですか？どうしたのかな？と思っていましたが、体調崩されていたとは…(>_<)辛いですね。お大事になさってくださいね(返信不要です。また、ゆっくりボードに送るのでその時にお話出来れば^^)また(^-^)/ (2018年4月5日 10時) (
レス) id: cc1132a1bd (このIDを非表示/違反報告)
琴子(プロフ) - ちささん» いえいえ、いつもこちらこそ^^さっそく読ませて頂いてます！はい！嬉しくお待ちしていますが急ぎませんのでお時間のある時にで構いません^^また〜(^-^)/ (2018年3月31日 23時) (レス) id: cc1132a1bd (このIDを非表示/違反報告)
ちさ(プロフ) - 琴子さん» 琴子さんこんばんは。いつもこちらにまでお知らせをくださってありがとうございます。ボードの方、更新が終わってからゆっくりお返事させていただきます。新しいお話、お時間がある時に読んでいただけたら嬉しいです (2018年3月31日 22時) (レス) id: 1e80dcb578 (このIDを非表示/違反報告)
琴子(プロフ) - 少しボード入れました。よろしくお願いします。 (2018年3月31日 6時) (レス) id: cc1132a1bd (このIDを非表示/違反報告)
琴子(プロフ) - ありがとうございます！ボード拝見しました^^連絡、お返事遅くすみませんm(_ _)mお返事入れられましたら、またこちらにお知らせします。また(^-^)/ (2018年3月29日 14時) (レス) id: cc1132a1bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちさ
| 作成日時：2017年12月16日 22時
