生理痛 6 (ママ) ページ28
智Side
智「どうですか〜?
痛くないですか〜?」
「うん。気持ちいいです。」
智「ふふっ。よかったぁ。
ちょっとは痛み、ましになった?」
「うん。ありがとう智にぃ。もう大丈夫。」
.
智「はい。
でね、A。」
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「な・・・・・なに・・・?」
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.
僕の声や表情のわずかな変化を感じ取ったのか、
Aは一気に不安そうな顔になってしまった。
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できるだけ普通に言ったつもりなんだけど、この子はほんとに敏感だからなぁ。
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まぁでも、言うなら早めの方がいい。
僕はAの目をしっかりとみつめると、ゆっくり話を切り出した。
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智「大倉先生って、覚えてる?」
「えっ・・・・・やだ・・・やだぁ・・・・」
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智「こらこら・・・・隠れちゃダメだよ。
ちゃんと僕とお話しよう。」
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勘づくのが早すぎる(笑)
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僕は布団の中にもぐろうとしたAの手を外に出してぎゅっと握ると、
顔の近くまでしゃがみこんで目を合わせた。
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.
智「嫌だって気持ちもわかるけどね・・・・
でも、こんなに痛いのは心配だから。
怖いことないんだよ? 何度もやったことのある検査でしょう?」
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「でっ・・でもっ・・・・・あれ、いやぁ・・・・」
.
智「そうだね。あんまり好きだって人はいないよね。
でもねぇ・・・・こんなこというの、ちょっと可哀想だけど・・・
もしかしたらさ、病気が隠れてるってこともあるから。
怖い病気もね、たくさんあるんだよ?」
.
「わたし・・・・・病気なの・・・・?」
.
智「それを調べるために、病院に行くんだからね。
大倉先生が嫌なら、大学病院の先生にする?
どっちでもいいよ? Aが行きやすい方で。」
.
.
結心を産んだのが大学病院だったから、そっちの産婦人科に行ってもいい。
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でもね、僕は大倉先生の方がいいと思うんだよね〜
優しいでしょ〜? 笑顔がやわらかいでしょ〜? イケメンでしょ〜?(笑)
おすすめだよ、あの先生は。
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智「どうする? どっちにしようか。」
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「お・・・・・くら・・・・・せんせ・・・」
.
智「ん。じゃあそうしようね。
だぁーいじょーぶ。
僕も一緒についてくから。
行く日はまた伝えるから。
今から緊張なくてもいいからね。」
.
.
.
僕は不安そうな顔のAを寝かしつけると、音をたてないよう、静かに部屋をでた。
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作者名：ちさ
| 作成日時：2012年12月8日 20時
