生理痛 2 (ママ) ページ24
ASide
トントン
『は〜い。入っていいよ〜』
.
.
智にぃの部屋をノックしてドアを開けると、
イスに座っていた智にぃがクルっと反転して私の顔を見上げた。
.
.
智「ちゃんと来れたね。
逃げられちゃうかと思ったけど(笑)」
「なっ!!・・・にっ、逃げないよぉ!!」
智「ふふっ。そうだよね。
じゃあそこに座ろうか。」
.
.
智にぃはきれいに整えられたベッドを指さした。
.
.
強がった発言をした私だけど、
机の上に置かれた聴診器を見ると心臓がバクバクしてくる。
あぁ・・・やっぱり逃げればよかった・・・
.
.
そんなことを考えながら、のそのそとベッドの端に座ると、
智にぃが私の目の前までイスを引きずってきて、膝が触れるくらいまで近寄った。
.
.
.
智「そんな顔しないでよ〜
いつもみたいに楽にして? ほら、リラックス。」
.
私が不安そうな顔をしていたのか、智にぃは困ったように笑いながら、
きっちり膝の上にそろえて置かれている私の手をポンポンとたたいた。
.
.
.
「あっ・・・・あの・・・」
智「ん〜? あっ、座ってるのしんどい?」
「ちがっ・・・・そうじゃなくて・・・」
.
.
緊張を紛らわすために何かしゃべろうと思っただけなんだけど・・・
.
.
どうしよう・・・何を話すか決めてないのにしゃべりはじめちゃった・・・
.
.
.
「えっと・・・・あっ!!
・・・あの・・朝、起こしちゃってごめんね。」
智「えっ? なんのこと?」
「私がうるさくしちゃったから・・・智にぃ、せっかくの休みだったのに・・・」
.
智「ふふっ。確かに、朝から大騒ぎだったね〜(笑)
でもね、僕は自分から起きたの。
うるさかったからとかじゃなくて、勝手に目が覚めちゃうんだよ。」
.
.
“もう、おじさんだから”って笑った智にぃは、
急に真剣な顔を戻って、私の目を見てきた。
.
.
智「で、Aが朝から怒った理由は?
調子が悪くてイライラしてたとか、そういうのじゃないの?」
.
.
あまりにも図星過ぎて、固まってしまった。
.
.
そんなことまで、智にぃにはお見通しなんだ・・・・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 448人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちさ
| 作成日時：2012年12月8日 20時
