鼻からたらり 8 (翔) ページ8
智Side
動かせないなら背中を撫でてあげよう。
そう思ったけど、ソファーの背にピッタリとくっついて寝ているせいで手が入らない。
智「ちょっと前にこようか。よいしょっと」
和「ん？なに、翔にぃ。何がほしいの？」
ソファーの前に膝をついて身体を自分に引き寄せてから、できた隙間に手を入れて背中をトントンと叩いた。
このときは身体を抱くようにしていたから僕には見えなかったけど、翔が手を伸ばして何かを求めるような動作をしていたのに和は気づいたみたい。
翔「…みっ、みっ…ゲホゲホッ！」
和「み？…水？すぐにもってくる」
飲み物がほしかったんだね。
かなり苦しそうな声だったから、大丈夫かって少し慌てたけど…
和「翔にぃ、水。持ってきたよ、飲める？」
和が走ってコップにストローまでさして用意してきてくれたのに、咳が治まってきた翔はもうすでに半分夢の中。
口にストローをつけてやってもそれが吸われることはなくて、呼吸が整うまで背中を撫でてあげていたらそのまま再び眠りについた。
和「なんだったんだ…」
智「よっぽど眠たかったんだろうね」
あれだけ騒いだあとだから、あまりにもケロっとした寝顔に拍子抜け。
目からは涙が流れていたから、相当苦しかったんだろうけどね。
雅「どうしたの？大丈夫？」
潤「すごい咳聞こえてきてたけど」
心配をしてきてくれた雅紀と潤も、すでに眠っている翔を見てきょとんとしている。
「もう寝てるの？」って。
智「鼻水も拭かないで寝ちゃうの、翔くんは」
涙が出たから余計に増えちゃったかな。
すぐにティッシュを2枚出してそれぞれを四角にたたみ、一枚で涙で光っているまつ毛を、もう一枚で鼻の下をそっと拭いてあげた。
智「鼻水垂らしてるのを弟に見られたら大変だ」
和「俺たちは今見ちゃいけないものを見ているの？」
雅「されるがままだね。可愛い♪」
潤「それ翔にぃが聞いたら殴られるぞ」
みんな笑いながら大げさに言っているけど、実際は垂れる寸前で格好悪い見た目なんかじゃなかったから大丈夫。
翔お兄ちゃんはいつでも格好良い、ね(笑)
雅「翔にぃが言ってた先生って、どんな人なんだろうね」
和「可愛い系の女の子」
雅「見たことあるの！？」
そっか、和はこの前結心のお迎えに行っていたもんね。
「ちょっと雅にぃと同じにおいがする」とも言っていて、翔の話を聞く限りではその通りだってみんなで笑った。
僕も近々挨拶をしに行けたらいいな。
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ちさ(プロフ) - ユーラシアさん» 楽しんでいただけているようでとても嬉しいです。すごく力になりました！遅くなってしまいましたがPart17に移行して新しいお話も更新しましたので、のぞきに来ていただけると幸いです (2016年8月7日 1時) (
レス) id: 10871da05b (このIDを非表示/違反報告)
ユーラシア - とってもとってもとってもワクワクします。私毎回待ちきれないです。頑張ってください (2016年7月29日 20時) (レス) id: 9a340dd8ed (このIDを非表示/違反報告)
ちさ(プロフ) - まみさん» わ〜嬉しいです、ありがとうございます！そう言っていただけると、お話を書くのがさらに楽しくなりそうです♪ 少しずつ準備を進めて、できるだけ早く更新できるように頑張りますね (2016年7月25日 22時) (レス) id: c91b655369 (このIDを非表示/違反報告)
まみ - いつも見させていただいてます！とてもおもしろくて、はまってしまいました！続編楽しみにしています！ (2016年7月22日 23時) (レス) id: e125ca4219 (このIDを非表示/違反報告)
ちさ(プロフ) - ゆなひろまこまこさん» ありがとうございます。楽しんでいただけて良かったです。できるだけ早く更新できたらと思っていますので、またのぞきにきていただけると幸いです (2016年7月18日 23時) (レス) id: c91b655369 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちさ
| 作成日時：2016年4月11日 1時
