晴れない視界 8 (和) ページ43
雅紀Side
もう和ったら、安静にしていなきゃダメだって言ったのに。
靴下を履くために動くのだって辛いはずなのにさ。
和「だって…布団が…」
雅「汚れちゃうと思った？」
和「ん…」
雅「そうだよね」
そうだけど…でもだったら足を拭きたいって言ってくれたらよかったんだよ？
タオル持ってきてってさ、いくらでも頼みごとしていいのに。
なかなか言いづらいのかもしれないけど。
俺らに手間をかけさせたくないって、きっと和ならそう思っちゃうから。
雅「あ、ちょっと皮むけちゃってるね」
翔「どれ？あー…血は出てないな」
ぶつけた右足の小指の端っこ、少し赤い。
それから和の耳の縁もちょっと。
翔「どう、大丈夫？」
翔にぃが後ろから顔を覗きこんで、痛くないかって聞いたんだけどね。
それで横を向いたら、顔がすごく近くにあったから。
ちょっと照れちゃったみたい。
翔「ど…どうした？」
それに気がつかない翔にぃは何も答えない和に心配そうな顔をする。
翔「痛いってこと？ちゃんと歩ける？和？」
和「だ…だい…」
雅「大丈夫だってさ、翔にぃ。もう洗い始めていい？」
翔「ん、うん。お願い」
右を向けば右から。
左を向けば左から翔にぃの顔。
ぴったりくっついて抱っこされてる和に逃げ場はないから。
こういうときは俺が助けてあげないと！
翔にぃは鈍感だからね。
和「ふっ…ふふっ…っく」
雅「あぁっ！動いちゃダメだって」
翔「いいぞ〜、かけちゃえかけちゃえ」
指の間を洗ってあげていたら、足でピシャっと水をかけられた。
くすぐったそうに身体をもぞもぞさせていたから、優しく洗ってあげていたのに。
かえってそれが悪かったかな。
雅「気持ちいいでしょ〜？座ってるの辛くない？」
和「大丈夫…いい背もたれがあるから」
翔「いやっ…か、和くん、翔にぃちょっと重いな」
水滴をタオルで拭きながら、おまけに足の裏とふくらはぎのマッサージをしてあげた。
最初は照れていた和も、今では思い切り翔にぃに寄りかかってリラックスしている。
表情が緩んでくれて嬉しいよ。
雅「はい！キレイになっ」
翔「イッ！ッダ！！」
雅「え！？」
なにさ、急に大きな声出して。
脛なんか擦ってどうしたの？
和「長いの一本みっけた」
翔「かず…おまえまでっ」
ふふっと笑った和の手には立派な毛が一本。
抜かれちゃったね。
さっきしつこくされた仕返しかな(笑)
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ちさ(プロフ) - ユーラシアさん» 楽しんでいただけているようでとても嬉しいです。すごく力になりました！遅くなってしまいましたがPart17に移行して新しいお話も更新しましたので、のぞきに来ていただけると幸いです (2016年8月7日 1時) (
レス) id: 10871da05b (このIDを非表示/違反報告)
ユーラシア - とってもとってもとってもワクワクします。私毎回待ちきれないです。頑張ってください (2016年7月29日 20時) (レス) id: 9a340dd8ed (このIDを非表示/違反報告)
ちさ(プロフ) - まみさん» わ〜嬉しいです、ありがとうございます！そう言っていただけると、お話を書くのがさらに楽しくなりそうです♪ 少しずつ準備を進めて、できるだけ早く更新できるように頑張りますね (2016年7月25日 22時) (レス) id: c91b655369 (このIDを非表示/違反報告)
まみ - いつも見させていただいてます！とてもおもしろくて、はまってしまいました！続編楽しみにしています！ (2016年7月22日 23時) (レス) id: e125ca4219 (このIDを非表示/違反報告)
ちさ(プロフ) - ゆなひろまこまこさん» ありがとうございます。楽しんでいただけて良かったです。できるだけ早く更新できたらと思っていますので、またのぞきにきていただけると幸いです (2016年7月18日 23時) (レス) id: c91b655369 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちさ
| 作成日時：2016年4月11日 1時
