晴れない視界 1 (和) ページ36
潤Side
この人は…本当に何をするにも全力。
少年のような笑顔でリアクションだって派手だし、なにより良く動く。
できるだけ省エネな動きをしている俺でさえ、もうバテバテだっていうのに。
雅「ごめーん！俺が取りに行ってくる！」
ボールが俺の頭の遥か上を通りすぎていったそのすぐ後、雅にぃも俺の横をすごい速さで通りすぎていった。
何十メートルも先に転がっているボールに向かって全力で走っていって、戻ってくるときは超笑顔。
汗ダラッダラなくせに妙に爽やかなのがなんか…
潤「むかつく」
雅「え！？ごめん、もう暴投しない！」
潤「うそうそ、冗談。
別に雅にぃがノーコンだと思って言ったわけじゃないって」
そもそも雅にぃはコントロールいいほうじゃん。
しかし久々にキャッチボールをすると楽しいもんだな。
ただ今日は暑すぎて運動をするには酷な気温だし疲れるけど。
潤「…見るなよぉ」
雅「なんで、いいじゃん。裸の付き合いをした仲でしょ？」
潤「それ人に聞かれたら変な勘違いされそうだからやめて」
キャッチボールを終えて汗で重くなったTシャツを車の陰でコソッと着替えていたら、後ろで雅にぃが俺の背中をじっと見つめてきた。
一応人の目につかない場所に隠れてはいるけど、念のため目隠し役になって欲しくて。
頼んだのは俺だよ。確かにそうなんだけど、でも身体の向きがおかしくない？
俺なんか見ていないで、周りの様子を窺っていて欲しかったんだけど。
雅「お腹空いたね〜。そろそろ和の方も終わるかな」
潤「予定の時間過ぎたから待ってれば戻ってくるよ」
和にぃは今、少年野球の試合を見に行っている。
親しい友人の息子がチームのキャプテンをしていて、その子は和の患者さんで…
詳しい話は聞いていないけど、喘息の発作が出た後の試合で心配だから、と。
もともと一度は試合を観に行くと約束していたみたいだし、ちょうど休みだったしね。
潤「あっちぃな…頭が焦げそう」
雅「車の中で待ってる？冷房つけちゃおっか」
俺は今日は家で映画を見ようと思っていたんだけど、『野球』と聞いてスイッチが入ってしまった雅にぃが、どうしてもキャッチボールがしたいっていうからついてきた。
いい運動になったけど、さすがに何時間も太陽に照らされてるのはキツイ。
雅「あ、和から電話。どうしたんだろ」
車の場所はわかっているはずだけどね。
わざわざ電話をかけてくるってことは、試合の時間が延びちゃったかな。
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ちさ(プロフ) - ユーラシアさん» 楽しんでいただけているようでとても嬉しいです。すごく力になりました！遅くなってしまいましたがPart17に移行して新しいお話も更新しましたので、のぞきに来ていただけると幸いです (2016年8月7日 1時) (
レス) id: 10871da05b (このIDを非表示/違反報告)
ユーラシア - とってもとってもとってもワクワクします。私毎回待ちきれないです。頑張ってください (2016年7月29日 20時) (レス) id: 9a340dd8ed (このIDを非表示/違反報告)
ちさ(プロフ) - まみさん» わ〜嬉しいです、ありがとうございます！そう言っていただけると、お話を書くのがさらに楽しくなりそうです♪ 少しずつ準備を進めて、できるだけ早く更新できるように頑張りますね (2016年7月25日 22時) (レス) id: c91b655369 (このIDを非表示/違反報告)
まみ - いつも見させていただいてます！とてもおもしろくて、はまってしまいました！続編楽しみにしています！ (2016年7月22日 23時) (レス) id: e125ca4219 (このIDを非表示/違反報告)
ちさ(プロフ) - ゆなひろまこまこさん» ありがとうございます。楽しんでいただけて良かったです。できるだけ早く更新できたらと思っていますので、またのぞきにきていただけると幸いです (2016年7月18日 23時) (レス) id: c91b655369 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちさ
| 作成日時：2016年4月11日 1時
