小さな命と大きな成長 6 ページ26
翔Side
翔「はぁ〜ただい……えっ？」
雅「おかえり〜翔にぃ。ご飯にする？お風呂にする？」
翔「あぁ…ご、ご飯…で…」
少し遅くに家に帰ると、リビングに得体の知れないものがいて引いてしまった。
雅紀、何抱いてんだ？
おいちょっと待て、智にぃのところにもいるのか？
何その色違いの毛玉…
雅「赤ちゃんだよ、翔にぃ。見て？」
いやいや、赤ちゃんって…
そんなこと急に言われても…
翔「はっ…なんだこれ…かっ」
可愛い…！
猫ってこんなふわっふわだったっけ？
和「翔にぃ顔デレデレじゃん」
潤「抱かせてもらえば？あ、着替えてきてからね」
一体何がどうなっているのか聞きたいことは山程あるけど、潤の言う通りまずは着替えてこよう。
シャツのボタンを外し、ベルトを緩め、ズボンを脱ぎ…
なにをしていても頭が勝手に疑問を並べ始めて落ち着かない。
ペットショップで買ってきた…わけではないよな。
だったら拾ったのか？
どこで？
誰が？
いつ？
智「一度にたくさん聞かれても答えられないよ〜
ちゃんと一個ずつ話していくから」
ダッシュでリビングに戻ってあれこれ質問したら、焦り過ぎだと笑われた。
若干パニックになっていてうまく状況が理解できないんだけど…
とにかくその子たちは、誰かがうちに持ってきたってことなんだね？
智「4時頃見つけて、そのあとすぐ病院で治療してもらってきたよ。
体温が下がってるのと脱水気味だったから。生後3週間位だろうって」
翔「そうか…じゃあ命に別条はないんだね」
智「そうだといいけど…弱ってるからね」
背中を指でそっと撫でてみると、ピクンと頭を動かした子猫は『みぃー』とすごく小さな声で鳴いた。
声、上手く出ないのかな。
元気に鳴く力もない？
それとも母を探し鳴き続けて、枯らしてしまったか？
翔「捨て猫だよな…」
智「うーん、野良猫が産んだにしては綺麗過ぎるしね…」
生まれてからずっと外にいたとしたら、もっと汚れていると思うんだ。
多少汚れはついているけど、それほど目立たない。
翔「そっちがメスで、こっちがオス？」
智「そうそう。女の子と、男の子」
雅「ねぇ、そっちとかこっちとかじゃなくてさ、名前決めない？」
名前か…
確かに二匹もいると、呼び名がないと不便かもな。
仮にでも決めておいた方がいいかもしれない。
雅「何がいいかなぁ…ポチ〜」
翔「いや…そこはせめてタマだろ？」
まったく…一発目からそれはないでしょ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1003人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちさ(プロフ) - ユーラシアさん» 楽しんでいただけているようでとても嬉しいです。すごく力になりました！遅くなってしまいましたがPart17に移行して新しいお話も更新しましたので、のぞきに来ていただけると幸いです (2016年8月7日 1時) (
レス) id: 10871da05b (このIDを非表示/違反報告)
ユーラシア - とってもとってもとってもワクワクします。私毎回待ちきれないです。頑張ってください (2016年7月29日 20時) (レス) id: 9a340dd8ed (このIDを非表示/違反報告)
ちさ(プロフ) - まみさん» わ〜嬉しいです、ありがとうございます！そう言っていただけると、お話を書くのがさらに楽しくなりそうです♪ 少しずつ準備を進めて、できるだけ早く更新できるように頑張りますね (2016年7月25日 22時) (レス) id: c91b655369 (このIDを非表示/違反報告)
まみ - いつも見させていただいてます！とてもおもしろくて、はまってしまいました！続編楽しみにしています！ (2016年7月22日 23時) (レス) id: e125ca4219 (このIDを非表示/違反報告)
ちさ(プロフ) - ゆなひろまこまこさん» ありがとうございます。楽しんでいただけて良かったです。できるだけ早く更新できたらと思っていますので、またのぞきにきていただけると幸いです (2016年7月18日 23時) (レス) id: c91b655369 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちさ
| 作成日時：2016年4月11日 1時
