困らせ坊や 8 (雅) ページ16
翔Side
食べたくないという雅紀の口に無理やり飯を詰め込むわけにもいかず、ひとまず自分の食事だけ先に済ませてきた。
部屋に戻ると雅紀はまた寝息を立てている。
本当によく寝るなぁ…
それだけ身体は休息を欲しているのか。
丁度いいし、今のうちに色々と終わらせてしまおう。
雅「…ん〜」
翔「あ…おはようございます」
ペンライトを手に顎を引いて口を開かせたまではよかったけど、覗き見る前に気づかれてしまった。
俺の手を払い、頭まで布団を被ってしまって殻にこもるかたつむり状態。
その動きすらゆっくりだったから、押さえつけて強行することは容易いんだけど…
でも今日は出来る限り不快感を与えたくはない。
智にぃも和もいないし、潤にはもうゆっくりしていて欲しいし。
雅紀の機嫌を損ねて俺だけでは手に負えなくなったら大変だ。
俺のペースに合わせると今の雅紀は疲れてしまうだろうし、今日はゆっくり…穏やかに…な。
翔「もぐってて、苦しくないの？」
横を向いて丸まってしまったから、ベッドの端に腰掛けて背中をトントンとたたいてみた。
手を開いて頭に伸ばし、包むように掴んでモミモミしたり撫で回したり。
そのまま何も言わずにで布団の上から身体に触れ続けること数分、ようやく「もう出ていい…？」と言ってきた。
翔「うん、出ておいで。中熱いだろ？」
自分で布団の中にもぐったくせして、出てきていいか俺に許可を取るのか。
面白いなぁ。可愛いやつ。
翔「喉見せるの嫌だ？少しだけでもダメ？」
どうしてもダメだというのなら、無理にしなくてもいいと思ってた。
もう少し機嫌のいい時にもう一度トライすればいい。
なのに、答えは意外や意外。
雅「…いーよ」
翔「いい？見せてくれるの？」
まさか素直にいいと言ってくれるなんて…どういう風の吹き回し…
と思ったけど…そんなことはなかったみたい。
そうだよな、そんな都合よくいくはずは…
翔「触るだけかぁ…そっか…
じゃあちょっと触ってみような」
『いいよ』というのは、『触診だけ許す』ということだったらしい。
何もさせてくれないよりはマシだから喉や顎の下を指で触ってみたけど、やっぱり口を開けて直接見せてもらわない限りはなんとも…
翔「胸の音は聞かせてもらえる？やってもいい？」
喉は触らせてくれたんだから聴診だって同じようなもん。
これはきっと、うんと言ってくれる。
…雅紀の答えは、予想通りで予想外だった。
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ちさ(プロフ) - ユーラシアさん» 楽しんでいただけているようでとても嬉しいです。すごく力になりました！遅くなってしまいましたがPart17に移行して新しいお話も更新しましたので、のぞきに来ていただけると幸いです (2016年8月7日 1時) (
レス) id: 10871da05b (このIDを非表示/違反報告)
ユーラシア - とってもとってもとってもワクワクします。私毎回待ちきれないです。頑張ってください (2016年7月29日 20時) (レス) id: 9a340dd8ed (このIDを非表示/違反報告)
ちさ(プロフ) - まみさん» わ〜嬉しいです、ありがとうございます！そう言っていただけると、お話を書くのがさらに楽しくなりそうです♪ 少しずつ準備を進めて、できるだけ早く更新できるように頑張りますね (2016年7月25日 22時) (レス) id: c91b655369 (このIDを非表示/違反報告)
まみ - いつも見させていただいてます！とてもおもしろくて、はまってしまいました！続編楽しみにしています！ (2016年7月22日 23時) (レス) id: e125ca4219 (このIDを非表示/違反報告)
ちさ(プロフ) - ゆなひろまこまこさん» ありがとうございます。楽しんでいただけて良かったです。できるだけ早く更新できたらと思っていますので、またのぞきにきていただけると幸いです (2016年7月18日 23時) (レス) id: c91b655369 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちさ
| 作成日時：2016年4月11日 1時
