困らせ坊や 3 (雅) ページ11
和也Side
そもそもさ、途中でお風呂に入りに行くと言った時点で疑問に思うべきだったんだよ。
雅にぃも楽しみにしていたドラマだし、いつもなら終わるまでテレビの前にいるのに。
気にしすぎかもしれないけど…
でも何もなければそれでいいんだよ。
ただひと声かけて無事を確認するだけ…
和「雅にぃ〜。もう上がった？」
脱衣所のドアをノックして聞いてみるも返答はない。
ゆっくりとドアを開けて中を覗いてみるとそこには誰もいなかった。
シャワーの音もしない…ってことはまだお湯に浸かってるのかな。
和「雅にぃ生きてる〜？ねぇ」
浴室のドアをノックしてみてもまたもや無言…
和「寝てるの…？ねぇ、雅にぃ」
なんで…何も返事がないんだろう…
倒れてる？いやいやまさか…って思っていたけど、この異様な静けさ…なんだか身体がゾワッとする。
和「うそっ…雅にぃ！？えっ！？」
嫌な予感なんて当たらなくてよかったのに…
躊躇いなく一気に開けた扉の先に見えたものに息を呑んだ。
モワッとした湯気に視界を邪魔されるけど、雅にぃの姿をひと目見た時にこれはまずいと直感した。
前かがみになったまま動かなくて、左腕のみがダラリと浴槽の外に出ている。
こんなの、絶対にただ寝ているわけじゃない…！
和「どうしよう…。雅にぃ、わかる！？」
水面と顔の距離は数センチ。
急いで肩を引いて身体を起こしながら首の動脈に触れてみた。
ドクンドクンと、脈拍はかなり速い。
雅「か…ず…？」
和「そうだよ、大丈夫？」
俺の声はちゃんと聞こえているみたい。
よかった…意識があって…
和「くっ…！ダメかぁ…」
とにかく早くお湯から出さなきゃと、脇に手を入れて持ち上げようとしたけどびくともしない。
そりゃそうだ…
自分よりも大きな男を腕の力だけで持ち上げようなんて、そんなの出来るわけないよ。
落ち着いて…まずは助けを呼ばないと。
和「もう少し待ってね。すぐみんなくるから」
急いでリビングに届くように大声で叫んで、待っている間に服も脱がずに浴槽の中に飛び込んだ。
とにかくまずは、再び前に倒れてしまわないように。
背中に腕を回して抱きつくようにしながら、脱力している身体を支えた。
持ち上げられるかな…って力を入れてみたけど…
やっぱりダメだ、俺の力だけじゃ動かせない。
智「な、なにがあったの！？」
勢いよく浴室に駆け込んできた3人が目を丸くしている。
早く手伝って。ここから出さなきゃ。
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ちさ(プロフ) - ユーラシアさん» 楽しんでいただけているようでとても嬉しいです。すごく力になりました！遅くなってしまいましたがPart17に移行して新しいお話も更新しましたので、のぞきに来ていただけると幸いです (2016年8月7日 1時) (
レス) id: 10871da05b (このIDを非表示/違反報告)
ユーラシア - とってもとってもとってもワクワクします。私毎回待ちきれないです。頑張ってください (2016年7月29日 20時) (レス) id: 9a340dd8ed (このIDを非表示/違反報告)
ちさ(プロフ) - まみさん» わ〜嬉しいです、ありがとうございます！そう言っていただけると、お話を書くのがさらに楽しくなりそうです♪ 少しずつ準備を進めて、できるだけ早く更新できるように頑張りますね (2016年7月25日 22時) (レス) id: c91b655369 (このIDを非表示/違反報告)
まみ - いつも見させていただいてます！とてもおもしろくて、はまってしまいました！続編楽しみにしています！ (2016年7月22日 23時) (レス) id: e125ca4219 (このIDを非表示/違反報告)
ちさ(プロフ) - ゆなひろまこまこさん» ありがとうございます。楽しんでいただけて良かったです。できるだけ早く更新できたらと思っていますので、またのぞきにきていただけると幸いです (2016年7月18日 23時) (レス) id: c91b655369 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちさ
| 作成日時：2016年4月11日 1時
