鼻からたらり 2 (翔) ページ2
翔Side
廊下に散らばった画用紙。
俺らの目の前でうつ伏せに倒れこんだままの人は動かない。
結「せんせー、だいじょーぶ？」
真っ平らな廊下で、何に躓いたのかそれはもう見事なコケっぷり。
ベチンって音したよ。痛かったでしょう、これは。
翔「だ、大丈夫ですか？」
紙を拾い集めながら肩をトントンと叩いたら、ようやく顔が上げられた。
恥ずかしそうに「すみません…」と言って顔も赤い。
見た感じとても若いし、この人は新しい先生なのかな？
俺、たぶん会ったことも話したこともないや。
結「せんせー？」
「あ、ゆいちゃん。あれ、今日はお母さん…」
と、俺の方を見てきたから母の代わりに俺が迎えに来たことと、お互いに初めましてだったから自己紹介をした。
やはり最近この園にきた先生で、結心のクラス担当になったらしい。
翔「鼻、痛いですか？ちょっと失礼」
話しながらも涙目で何度も鼻を触っているから痛いんだろうなって。
両手が塞がっていたから、手もつけなかっただろうし。
強く打っちゃったかな。
翔「うん、見た感じは問題ないですね。ズキズキしますか？」
「あっ…いえ…」
隠すように鼻を覆っていた手を軽く掴んで顔から離し、腫れや傷がないかを見ておいた。
本当は触って確かめたいところだけど、ここだとちょっとねぇ。
結「せんせー、おかお りんごみたい」
翔「あぁ、驚かせちゃいましたね、すみません」
いきなりすぎて動揺させてしまったかな。
ごめんね、ついつい。
翔「骨に異常はないでしょうけど、念のため冷やしてあげるといいですよ。
酷い痛みが続くようなら早めに病院に」
「ありがとうございます。なんだかお医者さんみたいですね」
翔「えっ？」
「…え？」
あぁそうか、初対面だもんな。知らなくて当然か。
医者みたい、ねぇ…
翔「うん、よく言われます」
いずれは知ることになるだろうから、今は笑いながら冗談を言っておいた。
他に怪我は…ないようだし、あとは散らばった紙を片付けて…
『せんせーをいじめるなー！！』
翔「え？うおっ！！」
と思っていたら大きな声と共に男の子が猛ダッシュで向かってきた。
そのままのスピードで俺の背後にドロップキック。
身体が弓なりに反れ、その勢いで近くの柱に顔を打ち付けた。
翔「なっ……えっ？」
今起きたことを必死で理解しようとするも頭が働かない。
強打した鼻を手で覆いながら唖然としていた。
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ちさ(プロフ) - ユーラシアさん» 楽しんでいただけているようでとても嬉しいです。すごく力になりました！遅くなってしまいましたがPart17に移行して新しいお話も更新しましたので、のぞきに来ていただけると幸いです (2016年8月7日 1時) (
レス) id: 10871da05b (このIDを非表示/違反報告)
ユーラシア - とってもとってもとってもワクワクします。私毎回待ちきれないです。頑張ってください (2016年7月29日 20時) (レス) id: 9a340dd8ed (このIDを非表示/違反報告)
ちさ(プロフ) - まみさん» わ〜嬉しいです、ありがとうございます！そう言っていただけると、お話を書くのがさらに楽しくなりそうです♪ 少しずつ準備を進めて、できるだけ早く更新できるように頑張りますね (2016年7月25日 22時) (レス) id: c91b655369 (このIDを非表示/違反報告)
まみ - いつも見させていただいてます！とてもおもしろくて、はまってしまいました！続編楽しみにしています！ (2016年7月22日 23時) (レス) id: e125ca4219 (このIDを非表示/違反報告)
ちさ(プロフ) - ゆなひろまこまこさん» ありがとうございます。楽しんでいただけて良かったです。できるだけ早く更新できたらと思っていますので、またのぞきにきていただけると幸いです (2016年7月18日 23時) (レス) id: c91b655369 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちさ
| 作成日時：2016年4月11日 1時
