転生したらトカゲだったⅡ (ページ5)

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さてさてどうするかだよ

こちらに近づいてくるであろうこの地響き…もとい足音

そしてその元凶と思われる蓋の間蜂蜜ビン

『まあ…彼の言ってた巨大な熊で間違いはないでしょう。

メラ、今日は蜂蜜入りのホットミルク無しね』

メ｢む……。｣

不服そうな顔をしてこちらを見てくるメラを一旦無視して私は考えた。

こちらには治療中で動けないであろうぴくとさんが居る。

私がドラゴンになって皆を運ぶのもありなんだろうが、ここで秘密を明かすのはやだ。

だいたい竜人だってあまり事例のない種族で珍しい存在なんだからさ…簡単にドラゴンの姿にはなりたくない。

『よし…ヒャドとホイミ、あとギラはここに残って彼の護衛。

メラとデインは私についてきなさい。頑張ったらご褒美あげるから。』

その瞬間皆のやる気が上がった気がする。

本当に性質はスライムだから単純ったらありゃしない。

とりあえずメラの持ってた蜂蜜入りのビンを持ってた地響きの方を向くと、グッ…と足に力を入れてハイジャンプをした。

着地点は木の枝。それについて来たメラとデインはさすがと言える。

『常に念話で状況確認を取れ。ピンチの時は必ず誰かを呼ぶんだ。

じゃあ行くよ……散！』

合図とともに皆バラバラに動き出す。

私はまっすぐ気配のする方向へ木々をとんで駆け抜け、メラとデインは背後に着くために大きく旋回して走り去って行った。

段々と異常な速さで近づく気配はきっとあちらからも近づいてきているのだろう。

『なるほど…ぴくとさんがあんなに傷だらけになるわけだ。』

それはだらしなくヨダレを垂らして欲をさらけ出す青い獣

まさに青熊獣の名にふさわしいモンスターである

その獣の名は青熊獣｢アオアシラ｣

幾ら血肉を喰らっても、幾ら腹を満たしても

忽ち飢えて暴威の権化なり