その98 ページ2
ここはどこだろうか…?
私は今までなにをしていたのだろうか?
ゆっくりと目を開け視界に映るものを全部見て、ここが忍術学園の医務室だということを認識した。
『ここは…いっ!?』
背中に走った痛みを感じる…そうかあの時私は後ろから刺されたのか
あの時見たあーちゃんの状況がよろしくなくて動揺して隙を許してしまったんだ。
背中の傷は恥だとよく言われるけど、この場合忍者にも適応されるのだろうか?
………なんて考えている暇はないな
相変わらず人はいないのね
別に寂しくないもん、皆忙しいから私なんてかまってられないだけだもん…。
なんか悲しくなってきたな
イテテ…と呟きながら立ち上がり寝てる時に使っていた布団を畳むと声が聞こえてきた。
この声は…伊作くんと留三郎くんかな?
伊「すまない留三郎…そしたら少しの間だけAを頼んだよ」
留「わかった…同室の頼み事ぐらいお安い御用だ
……ってA起きてるぞ?」
あっバレた
会話をしながらこちらにやってきて戸を開けた瞬間私の存在に気づいた留三郎くんは私を指さしていた。
伊「あぁっ!?
ダメだよA!
背中の傷…結構深かったんだから!」
今にも出ていこうとする私を見た伊作くんは肩を掴んできた
留三郎くんに畳んだばかりの布団を敷かせて無理やり私を寝かせると説教してきた。
長い…けが人にそんなにグチグチと言わないでくれよ
さっき起きたばかりだけどだんだん眠くなってきた…
『すまないが伊作…その続きは……あと……で……』
結局私は睡魔に勝てずに意識を手放してしまったのだ。
(留三郎side)
Aが眠ってしまった…よくまあ伊作が説教しているのに眠れたもんだ。
これには伊作も呆れてため息をついていた
伊「はあ…じゃあ留三郎、さっき言った通り少しの間だけAを頼んだよ」
そうだった、伊作はこれからAのために薬草を採りに行くんだった。
留「おうわかった
気をつけて行ってこいよ〜」
まあどうせ伊作のことだからどんなに気をつけても最低でも3回は落とし穴に落ちるだろうけど…。
伊作が行ったのを確認して戸を閉めるとおもむろに横にいるAが起き上がってきた。
『……伊作行ったんだ』
留「お前狸寝入りをしてたのかよ…
伊作が知ったら怒るぞ」
俺でもわからなかった…それとも本当に寝てたのか?
なんて考えているとAがじーっとこちらを見てきた
なんなんだよ一体……。
73人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
抹茶って美味しよね(プロフ) - 初めから最後まで見ました!少しハラハラする所もあってとても面白かったです!最新頑張ってください!! (2020年8月23日 17時) (レス) id: d34543fc69 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:またたびはまた | 作成日時:2020年8月19日 8時