検索窓
今日:1 hit、昨日:7 hit、合計:15,046 hit

百八十一話 ページ33

全てを話した後、静かになった庵の中で口を開いたのは学園長先生だった。


学「よくぞ、全てを話してくれた。」


私に近寄り頭を撫でてくれるおじいちゃんにどう甘えていいのかわからなくて、撫でられ続けていると涙が出てきた。

最近になってよく泣けるようになったのは良い事なのか悪いことなのか分からない。

でも、苦しかった何かが出ていった気がして体が楽になったのは事実だ。


『これから集会を開いて皆に打ち明けようと思います。

たとえ化け物と罵倒されようが石を投げられようが…出て行けと言われても私は何もやり返しません。

やり返す相手が決まっているから…』


真っ直ぐに潤んだ瞳を皆に向けて誓いを立てると私は学園長先生に一礼をして私は庵から出て行った。

アイツが来ることはわかっている。

きっと私に嫌がらせとして満月の夜に暴走した私の姿を生徒に見せようとしてくるだろう。

未だに…震えが止まらなくなる。アイツを思い出す事は私にとっての黒歴史だ。

辛くて苦しい何もかもが嫌だった頃の私

今でも昔の私は大嫌いだけど、いい加減私も大人にならないと。

大人として、守りたいものの為に本気を出すんだ。


『(ダフネ…アイツの魂を噛み砕いたら、あなたに私の体をあげる。)』

〈…それは何を意味しているのかわかっているのか。〉


わかっているさ

やりたい事はもうひとつしかない、だからそれが終わったら優しいあなたを自由にしてあげたいと思っただけだよ。

私に出来る最大限の恩返しがそれだし、お母さんに会って沢山話したい。

そうなったら体はもういらないから出来れば有効活用して欲しい。

それが生死を司るあなたにしか出来ない仕事よ

百八十二話→←百八十話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (38 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
76人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

またたびはまた(プロフ) - Nekoさん» コメントありがとうございます。これ実は自分で彼の部分を名前変更で変えることが出来て自分で好きな結果に出来るようになっています。変なオチでごめんなさい! (2022年12月11日 8時) (レス) id: 0846684c6a (このIDを非表示/違反報告)
Neko(プロフ) - オチは誰ですか? (2022年12月10日 23時) (レス) @page47 id: dd386e9727 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - すごく面白くて、すごく切なくて、本当に心を動かされる作品です。続きが早く読みたくて読みたくて😖更新、楽しみにしています! (2021年12月31日 15時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
ねこさん(プロフ) - あ(察し)ヤバイやっちゃ。これこの後どうするんでしょう?待って続きがめちゃくちゃ気になります!!どうやって来たよ(糞)ドクター兼(元)勇者様よぉ(#^ω^) …これで間違ってたら恥ずかしさのあまり燃えつきますね。 (2021年12月2日 10時) (レス) @page16 id: ab4164b541 (このIDを非表示/違反報告)
ねこさん(プロフ) - お"があ"ざん"…。ええ話や。( ;∀;) …続き (2021年11月30日 10時) (レス) @page15 id: ab4164b541 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:またたびはまた | 作成日時:2021年10月24日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。