百六十二話 ページ14
あの後、落ち着きを取り戻した私を見て昆奈門さんは姿を消した。
その直前に私に向けた言葉をまだ頭の中で繰り返している。
昆｢君やお母さんの為にも、まずは自分を好きになることから始めてみなよ。｣
自分を好きになるという感覚をよく理解できずにいる私にそんなことが出来るか…否
全くと言っていい程に自信が無い。
伊｢あの…A先生？授業始まってますよ｣
『ん？あぁ…すまん。
本日の授業は……
なんだっけ？』
あまりにもぼーっとしてしまったせいで授業が始まっていることも授業内容も忘れてしまっていた。
なんか生徒達がずっこけてるんだけど皆怪我してないか？
いかん…今日の私はダメダメだな
出席簿に挟まった授業メモをカンペ代わりにして内容を説明すると皆その指示通りに動いてくれた。
『(自分を好きになる…よく分からない)』
頭を抱えて唸りながら考えていると隣失礼しますと言って私の許可なく座る生徒が一人
『おかしいな〜私許可するとか言ったけか？』
じっと隣に座った生徒を見つめていると彼はボソリと呟き出した。
？｢今の先生はとても思い詰めた顔をしています。
他の生徒も気づいていますよ。｣
なるほど、だから皆チラチラとこちらを心配そうな顔をして見ているということか。
これじゃあ私が最悪な教師みたい…というより実際に最悪だ。
そうだ、ここで私のお悩み相談教室をしようじゃないか。私が相談する人で、聞き手は生徒
『では自分が大好きな平滝夜叉丸に聞きたい、なぜお前はそれほどに自分を大事にできる？
私は、自分を好きになるという感覚がまったくもってわからないのだ。』
隣に座っている滝夜叉丸と視線を合わせるようにしゃがむとちらりと彼を見た。
彼からすれば自分を好きになるという感覚は日常生活において当たり前であるからいざ考えてみるのは難しいかも知れない。でも知りたいのだ
『私は自分を好きになることができないでいる…そうすれば良いのだ？』
滝｢ウーン…私には難しいです。でもすぐ答えられることがあるとするなら、"私だから"としか言えません。
自分は自分、自分を大事にするとか好きになるという感覚は自分にしかわからない領域だからこそ人に伝えるのはとてもむずかしいものですよ。｣
滝夜叉丸お前…
『お前、そんなに静かな表情をして話すこともできるのだな。』
滝｢人が真面目に答えたのにそれはないと思います。｣
なんかごめん
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またたびはまた(プロフ) - Nekoさん» コメントありがとうございます。これ実は自分で彼の部分を名前変更で変えることが出来て自分で好きな結果に出来るようになっています。変なオチでごめんなさい！ (2022年12月11日 8時) (
レス) id: 0846684c6a (このIDを非表示/違反報告)
Neko(プロフ) - オチは誰ですか？ (2022年12月10日 23時) (レス) @page47 id: dd386e9727 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - すごく面白くて、すごく切なくて、本当に心を動かされる作品です。続きが早く読みたくて読みたくて😖更新、楽しみにしています！ (2021年12月31日 15時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
ねこさん(プロフ) - あ（察し）ヤバイやっちゃ。これこの後どうするんでしょう？待って続きがめちゃくちゃ気になります！！どうやって来たよ（糞）ドクター兼（元）勇者様よぉ（#^ω^） …これで間違ってたら恥ずかしさのあまり燃えつきますね。 (2021年12月2日 10時) (レス) @page16 id: ab4164b541 (このIDを非表示/違反報告)
ねこさん(プロフ) - お"があ"ざん"…。ええ話や。( ；∀；) …続き (2021年11月30日 10時) (レス) @page15 id: ab4164b541 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：またたびはまた | 作成日時：2021年10月24日 23時
