【d!】全ては我が主のために (ページ30)

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その28 ページ30

それは会議が終わったあと、ロボロ様に呼ばれてモニター室に連れてこられた時のことだった。

モニター室…名前の通り城の至る所に設置された監視カメラの映像を24時間、365日監視する部屋だ

そこの責任者がロボロ様なのだ

小柄なロボロ様だけど、機械に関してはものすごい知識量がある

それだけ計算力のあるお方なのだ

ロ｢ここには俺とアルヒしかおらへんから

そして誰かが何らかの方法で盗聴しているなんてこともないから安心してや｣

何が言いたいのだろうか

何やらパソコンをいじったかと思えば電源をオフにして私に椅子に座るように言った

互いに椅子に座って向かい合うとロボロ様は前もって単刀直入に言うわと言ってきた

ロ｢あんた、この鳥についてなにか知らへん？｣

そう言って数枚のモニターに映して出されたのはヨルノズクが飛んでる姿だった

まじかよ…直接聞いてくるのか

『…なんのことだかさっぱりです

私の考えが正しければ、ロボロ様は私とあの鳥が関係あるのではとお考えになったのですね？

確かに彼らからしたら私がここに来てからあの鳥が現れるようになった

私はスパイなのではないかと疑われるのは仕方がないこと…しかしよく考えてください

私はちょっと前まで違法奴隷だったんですよ？

知識も礼儀や作法も無いに等しい私がスパイなんてハイスペックな仕事をこなせるだろうか…いいや、不可能です』

ほら私は正しいことしか言ってないぞ

それにはロボロ様も確かにと呟いてなにか考えていた

ロ｢そうやなぁ…

でも証拠があるからなぁ｣

……ん？ドユコト？

私は一瞬思考が停止した

そしてロボロ様はあるひとつの映像を表示したのだ

それはヨルノズクが開いている窓に侵入して、その後に私が窓を閉めた様子だった

ロ｢実はなぁ…昨日ゾムにアルヒの部屋を調べてもらったんよ

だけどでっかい鳥どころか動物なんていなかった

あんた…本当に鳥について知らんか？｣

どうやら…これまでのようですね