【d!】全ては我が主のために (ページ22)

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その20 ページ22

私はとある貴族に買われた

まだ貴族だとは決まっていない…多分身分の高い人と私が勝手に認識しているだけだ。

新しいご主人様の命令により手足と首に付けられた鉄枷は外されて自由になる

？〈ふむ…こいつは何時ここに来たんだ？〉

モ〈こいつは半年前に仕入れたやつでして〉

ご主人様と奴隷商の男は話していた

難しい英語をペラペラと話すからよくわかんなくなった

なんでご主人様は私を買ったんだろうね

？〈ところで…この国では奴隷は借金返済が出来なくなったものや戦争捕虜以外を奴隷にすること法律により禁止されている

最近は戦争をしていないし、ありとあらゆる金融機関を調べたがこの少女が借金をした履歴はなかった…

本当にこの少女は奴隷なのか？〉

……どういうことだ？

誘拐されてそのまま奴隷になったのを運が悪いで片付けるのは良くなかったのか？

明らかに奴隷商の男はあたふたしている

？〈やはりか…この国を治める者としてここに宣言しよう

この違法奴隷販売をしたお前を逮捕し、この奴隷商は私が消す！〉

それ言葉が合図になるかのように大きな音が聞こえてきた

扉を蹴破りたくさんの軍人が入ってきた

私は状況をよく把握出来なくて体が震えた…だけどまるで大丈夫だと安心させるかのように私を抱き寄せたのはご主人様だった。

？〈心配ない…すぐに終わる〉

私はご主人様の言葉を信じる…それしか出来ないのだ

制圧はあっという間に終わり、軍人さんはご主人様に報告をしていた。

？｢違法奴隷は全員身元がわかったから故郷に返す手続きを済ませたで｣

？｢ご苦労｣

日本語が聞こえた

だから私は反応して、無意識に下がった顔をあげてご主人様を見たのだ。

『今…日本語……？』

久しぶりに口を開けて掠れた声で日本語を話せばご主人様と報告をしていた軍人さんは驚いた顔をして私を見てきた

それだけでなく私の両肩を掴んできたのだ

？｢やはり…！

君は日本語が喋れたのだな!?｣

そりゃあ母国語だから喋れる

怯えながらも頷くと、私はあることを思いついた

日本語なら話せるかも…私の複雑な感情を

『ご主人様…私はこれからどうなるのですか？

大金を払って私を買った…私の身は全て貴方様のものです

私の意思は貴方の意志…私はご主人様に従います』

そう言って膝をついて敬意を示す

しかし、ご主人様の行動は私の予想なんか遥かに超えた答えでもあった。