船上カフェをやってる私はヤバい人です2 (ページ25)

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新たな客が72人ページ25

エースが捕まった…それは私にとって辛すぎることなのだ

このままいけばエースは確実に公開処刑されるだろう…

そして公の場で言われるだろう

エースは海賊王ゴール・D・ロジャーの実の息子

………だと言われる未来が見えている。

辛い

苦しい

私はエースじゃないのにその現実を知っているから怖い

息が乱れその場の木箱に腰掛けると私を囲むように黒い靴が見えた

顔をあげればCP9の皆が私の顔を見て敬意を表すポーズをとっていた

それはどういう意味かなんてすぐにわかった。

ル｢我らCP9…いや、もう違うな

我々はアルベルト･D･Aに従うこととする｣

皆その意見に納得だという顔をして迷いのない目をしていた。

仮面をつけて心を落ち着かせるとそのままの状態で皆に問いかけた。

貴〈私がやっていることは裏切りに近いこと…

それに協力すればこれから先あなた達が生きづらくなるだけよ？〉

協力してくれるのは嬉しい…だけど

カ｢わしらには恩があるからのぉ…

ただ礼がしたいだけじゃ｣

カクの言葉に頷く皆に私は涙を流した

先程まで悲しみや苦しみで満ちていた心の中は少しだけ無くなったような気がして

その空いた部分に優しさが入っていくような感じ…

嬉し涙を流し続けて私は皆に｢ありがとう｣と仮面越しに呟いた。

その言葉は決して相手の耳に届いた訳では無い

心に伝わっていればそれでいいのだから。

貴｢(さてと…大分落ち着いたかな)｣

大切な弟の未来をねじ曲げるために協力してくれるという彼らの優しさに胸撃たれて泣きじゃくった私も今は大分落ち着いて仕事に戻った。

いつも通り船上カフェを営業して時間がくればお客は全員自分の船に乗って帰って行った。

私が思った大分落ち着いたというのは仕事の方

清掃を終わらせた従業員達に自由にしていいと言うと私はルッチ達を船長室に呼び出して話し合いをすることにした。

貴〈あなた達を呼んだのは他でもない…これからについてよ〉

一瞬にしてその場の空気が緊張によりピンと張り詰めた。

全員が私の顔を見て次の言葉を待つと仮面越しにニヤリと笑いこう言った。

貴〈私はこれから………〉