船上カフェをやってる私はヤバい人です2 (ページ11)

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新たな客が58人ページ11

ここは多分偉大なる航路←

貴｢(結局ミホークは私が作ったスイーツ盛り合わせとおまけに着けたいつでもどこでも好きな時に食べれるクッキーを渡したら帰っちゃった……)｣

今は退屈で仕方がない…そんな思いでため息をついて船のマストから広い海を眺めていると見覚えのある形の船が見えた。

貴｢(あれって…！神さん！神さーん!!)｣

神｢聞こえてるからそんな頑張って心の声で呼ばなくていいから…｣

マストにいる私の隣で天使の翼を羽ばたかせてその場に留まる神さん

一瞬驚いたがいつものことかと思い私が見た白い船を指さした。

貴｢(あれ！あの特徴的な羊のデザインの船…絶対ゴーイングメリー号だよ！)｣

神さんも確認しようと懐から出した望遠鏡を覗き込むと確かにそうだねといった。

神｢あれは確かにゴーイングメリー号だ…ってまさかこれから一人で行く気？｣

呆れた声でそういう神さんは私の肩を掴み行かせないように止めた。

貴｢(なんで止めるのさ…ちょっと行ってまた船に戻ってくるから……)｣

神｢それが心配なんだよ…いいかい？君はこの船を使ってゴーイングメリー号の所まで行く！
できるだけ早くつくように良い風吹かせるから…もし一人で行ったとして従業員達はどうするのさ｣

そうだった…

私と神さん以外にもこの船には店の従業員が乗っているんだ…安易に動けばこの船は狙われる

貴｢(すまない…従業員の存在をすっかり忘れてた……船長であり店長でもある私がちゃんとしないとな！)｣

そう言うとマストのてっぺんから飛び降りて甲板に着地した。

まさか落ちてくるとは思ってなかったのだろう

甲板を掃除していた従業員は驚いてしりもちをついていた。

｢てっ…店長！まじでそれ心臓に悪いですって！
何回目だと思ってるんですか…｣

えっとすまん…5回目だ←

貴〈すまない…じゃあ今度お詫びとしてなにか美味いもん作ってやるよ！〉

テレパシーの対象設定を今話しかけてる従業員だけにするとそういった。

その瞬間驚きと怒りから喜びに変わってウキウキな声で

｢じゃあプリンでお願いします！｣

と言った……ちゃっかりしてんな……

それよりも今はあの白い船だ

テレパシーの対象設定を船にいる従業員全員にするとこう言った。

貴〈えー…これから2時の方向に見える白い船の所まで行く！皆船酔いには気をつけろよ♪〉

普段つけない語尾に内心引きながらも総員配置について移動を始めた。