転生したらトカゲだった (ページ10)

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首辺りを掴まれてじたばたしていると腕あたりに乗せられて顔を近づけられた。

ら｢ねぇ！僕のところに来ない？

僕、君と契約して強くなりたい！｣

何を言ってるんだ…意味がわからん

拒否する意を込めて首を横に振ると、言葉を理解していることに気づいて目を丸くした少年

それが良くなかったのか私と契約して欲しいと言ってきた。

さっきは提案だったのに今度はお願いになってるぞ

困ったな…なんて思った時に救世主は現れた。

？｢ラドウィルス様！どこにいらっしゃいますか!?｣

どうやら彼の護衛の人間が近くにいるみたいだ

チャンスと思いするりと彼の腕から抜けると、すごく残念そうな顔をしているラドウィルスくん

なんだよ…ならこれをあげるよ

アイテムボックスにある大量の糸を取り出して少年に差し出すと、何が何だかわからないようで呆然としていた。

それあげるから今日は帰れ、次会うときはその糸を溶かしてやるから。

素早い動きで再びダンジョンに潜ると、私はそのまま第1層を駆け抜けた。

下にどんどんと下がって行ってたどり着いた先にあるのは少し強くなったモンスター達

どんどん倒して食ってそのスキルを奪ってやる

人間と触れ合ったというきっかけにより私の心は少しだけ変わった。

次にあの少年に会う時が来たら強いところを見せてやるよ。

待ってろよ

ら｢…行っちゃった｣

？｢ようやく見つけましたよ…こんなところで何をしているのですか？｣

ダンジョンの入り口前で佇む少年を発見した従者は焦ったような安心したような顔で見つめていた。

手に持つ白い大量の糸を見てぎょっとしたのと同時に何があったのかを問いたださないと…という義務のようなものも生まれる。

従｢あの…その糸は一体？｣

ら｢…僕を助けてくれた友達がくれたの。｣

彼女の知らぬ間に友達認定した少年は笑って従者を見た。

ら｢帰ってこの糸を鑑定してもらおっか！

そして母様にこれで何か作ってもらいたいなぁ〜｣

従｢作れるとしてもマフラーなどのニット系ですかね…でもその質ならほかのものも作れるかと。｣

彼の名はラドウィルス

後に世界に名を馳せる者の1人となる

それはまだ先の話