転生したらトカゲだった (ページ28)

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ここがゾムから聞いた海か…人気が少ないどころか人っ子一人居ないのは、彼から聞いた情報通りと言ったところかな。

我国から西に離れたこの海は元々港町なのだが、最近クラーケンの群れがいるから漁業が出来ないのだとか。

うん、文章からしておかしいね

クラーケンって群れる生き物だっけ？ひとつの海岸に1匹いるかいないかの存在じゃなかったっけ？

まあいいや…クラーケンの群れを全て狩って喰ってやる。

能喰らいの竜とは私のことよ

『お前達はここにいろ…いいか？絶対にここで待機な』

足元にいる５体のスライムを砂浜に置いて私は飛び立った。

水中呼吸のスキルは昔、湖にいたセイレーンを喰ったから最大2時間は潜って泳げる。

言ってしまえば海の中でクラーケンを倒すのに2時間しかないということだ。

深呼吸をして肺いっぱいに空気を吸い込むと激しい水しぶきをあげて海中に潜った。

海に似合わない真っ赤な体はいい的…ホイホイとクラーケンの群れがやって来た。

ただ私がなんの対策もせずに潜って来たと思うなよイカ共が

私が喰ったアイアンタラテクトのスキル繰糸により身体のありとあらゆる場所から糸を出して操ることが出来る。

口からでもしっぽからでも羽の先からでも…そして指が動けば好きなように操れる。

陸地よりも糸のスピードは遅いけど動かせない訳では無い。

一手でも二手でも先を読んで動かないとやられる…その心持ちで行くぞ私

『(精神集中…さぁ

マリオネットタイムだ。)』

ニヤリと笑って羽を大きく広げると同時に広がる糸は1本1本が交差し合い広範囲に網目状となった。

糸に引っかかったクラーケンはピタリと動きを止めて目も虚ろになった。

私の糸は特殊で、糸は神経を通ってそのまま相手を意のままに動かすことが出来るのだ。

神経に糸を通せば文字通り生かすことも殺すことも出来る恐ろしい技

これから喰う奴にしかしない特別な技なんだ、感謝しろ。