転生したらトカゲだった (ページ21)

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さわさわと肌を優しく撫でる風を受けて目を閉じ瞑想をする。

時の流れというのはとても速いもので気づいたら10年の月日が流れていて驚いた。

死滅の森に暮らすモンスターはどいつも危険…それは私がまだ幼い頃のことだよ。

生まれた時から生きるか死ぬかのサバイバルをしていて更には寝てたら死ぬと言っても過言ではない環境で過ごしてしまった私のメンタルはかなり鍛えられた。

体長15cmほどしかなかった私の体も気づけばその辺の樹木と並ぶほどに大きくなり、背中に生える羽を丁寧に手入れした。

現在の私のレベルは65、10年の月日をかけてようやくドラゴンになれたのだ。

？｢マスター！今日もノルマ達成したよ！｣

『ん…おつかれさん』

私の手のひら程しかない小さな人間にも見えるそれは妙な丸みを帯びた髪の毛をなびかせていた。

？｢ちょっとホイミ…私が報告したかった。｣

？｢じゃんけんで負けた我らが言える文句はないぞヒャド…。｣

ぞろぞろと姿を見せてきた彼らを見てピンと来た者は何人いるだろうか…

この5人の人間のような姿をしたスライムは私に着いてきたベビースライムである。

まさか私よりも先に人型になるなんて思ってなかったよ。

でも人間の街に出かけては情報を集めたりしてくれるいい子たちなので抜け駆けしたことは目をつぶってるよ。

『それにしても…お前達5人は私についてきて10年も経つのに増えることもなければ減ることもなかったね。』

組んだ腕に顎を乗せて視線を低くするとジト目でみんなを見つめた。

ピンクスライムのホイミ

アイススライムのヒャド

マグマスライムのメラ

ウィンドスライムのバギ

サンダースライムのデイン

ここでドラ○エかな？って思った人は沢山いるだろう。

なんとなくで私がつけたからね！

皆が一人一人役に立ちたいという思いで取り込んだものが反映されてそれぞれ進化した。

進化したと思ったら突然皆して人型になる練習を始めてさ…。

まあいいのよそれについては

『お前達…今日は大事な話がある。』

そろそろ動き出そう…この森から