転生したらトカゲだった (ページ17)

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倒したイズチの群れを解体しながらも、私は人間の兄弟の話を聞いていた。

彼ら…通称天乃コンビは血の繋がらない兄弟で、お互いに孤児だった所を冒険者ギルドの人間に拾われて兄弟のように仲良く育ったらしい。

『なるほどね…だからお前達の容姿は似てないのか。

でも、本物以上の絆があるようにも見える』

ペ｢ほんと!?｣

ずいっ…と私に顔を近づけてきて反射的に舌でビンタすると素早く後退りをした。

急に近づくなよ…私よりもぺいんとの方が何倍も体が大きいんだからさ。

『急に近づいてくるな…驚いて舌を出してしまったぞ。』

ペ｢痛い…ごめんねびっくりしたよね｣

まあ分かればいいんだよ

それにしてもまたこの世界について少しわかったぞ

冒険者ギルドが存在するのか…今後私が竜人になったら登録するのもありだな

就職先の相談とかも出来たらいいね

『そういえばお前達は薬草採取のクエストを受けていたと言ってたな…。

どのくらい集まったんだ？』

私の問に答えるようにぺいんとの腰にある袋を見せてきたのはいいんだけどさ…

その袋破けて中身が全部抜けてるじゃあないか。

おいおい泣くな泣くな

どうしようこれ…嫌な予感がする。

ペ｢お願い！薬草採取を手伝って！｣

ほらなっ！やっぱりそうだと思ったよ！

今の私どんな目をしてると思う？白目だよ白目！

どこかのヌーの王様が歌ってそうだよ

『……薬草採取はしないが、モンスターから守ってやるよ』

さっきから妙な気配を感じてたのよ

肌に感じるこの感覚は間違いなく怒り

まるで私がさっきまでいじくってたイズチを想っているかのようだ。

その鎌のように鋭い刃の尾

ふわふわの毛に包まれているが、目は獣で鋭く恐ろしい。

『…とりあえず相手してやるから人間には手を出すなよ。』

こっちも鋼鉄のしっぽで相手してあげるよ

イズチのリーダーこと鎌鼬竜オサイズチさんよぉ