転生したらトカゲだった (ページ16)

今日:4 hit、昨日:1 hit、合計:11,359 hit

16 ページ16

また後ろにくっついて来るひよこが増えた。

彼の名は｢ぺいんと｣

運がいいことに私よりもレベルが低かったので支配スキルが通用することが判明した。

本当は現場の状況を部下から遠く離れた場所から聞き出してそのまま司令するのが支配スキルの正しい使い方なんだけどね。

ペ｢ふーん…じゃあ君は人間になるために強くなったんだ。｣

『強くなったって言ってもまだまだだけどな…というかいつまで私に着いてくるんだ。』

未だに私に着いてこようとするぺいんとに対して睨みつけると、半分怯えながら笑いかけて私にお願いをしてきたのだ。

ペ｢実は僕達…薬草採取のクエストを受けていていたんだけど途中で弟がいなくなっちゃってさ…そんな時にジャグラスに囲まれちゃったんだ。｣

なるほど…弟死んだんじゃね？

というか弟ってまさかあの人とか言わないよね？

もし揃ってそうなら兄弟揃って声がアホみたいにデカいから探しやすい…

？｢うわぁぁぁっ!?｣

うん…なんか予想が当たりつつあるな

ぺいんとの方を向いてあの声弟のか？と聞くとぶんぶんと首を縦に振った。

ため息をついて草原を駆け抜けると今度はイズチに囲まれてる少年がいた。

丸い眼鏡に膝小僧がこんにちはしてる短パンを履いているTHE少年といったような容姿をして、しかもモンスターに囲まれて涙目になってるとか一部界隈ではご馳走様案件だぞ。

とりあえずアウトギリギリなので助けるとしよう。

今度は糸ではなくこの自慢のしっぽで退治してやるさ。

重たい体のブーストをかけて相手が反応できないスピードでイズチの群れを翻弄すると、まずはその厄介なしっぽを切り落とした。

1,2,3,4…なるほど５体の群れを作ってたのか

空中で回りながら数を数えてから着地をするとちょうどスライム達とぺいんとが追いついて来た。

ペ｢ロボロ！大丈夫!?｣

あっ…やっぱりこの子ロボロだったのね

幼い顔なのにローズピンクの瞳だけは立派に輝いちゃって…はぁ可愛い

『ぺいんと、こいつがお前の弟か？』

私の突然の発言に弟もまた驚いて目を丸くしていた。