どうも、ポケモン博士です。 (ページ11)

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10話ページ11

重厚感のある赤いカーペットの敷かれた廊下をトボトボと歩く少年が1人。

先程までの出来事を脳内で思い出しては歯を食いしばってを繰り返すこと数分、彼はふと図書館の扉の前に立って無意識にその扉を開いていた。

キ｢…！誰だお前｣

それはまるで突然現れた妖精のような存在

窓から差し込む陽の光を浴びながら本を読む後ろ姿を見て咄嗟に低い声で聞けば、妖精は無視して本を読み続けている。

かと思えば、思い出したかのように口を開けば何者であるかに対する答えとは全く違うことを言うおかしな奴でもあった。

『ナックラー…別名ありじごくポケモンと呼ばれており、タイプはじめんタイプ単体

砂漠に作られるナックラーの素はすり鉢状なので一度嵌れば抜け出すことが出来ない。

これだけの知識ならガラルに来る必要なんてないわ。』

ブツブツと呟く言語は、彼にとっては理解が難しいカントーやジョウト地方の言語で首を傾げる。

しかし、振り向いて笑いながらも言ったことしか理解出来なかった。

『貴方もそう思わない？キバナ』

キ｢なんで俺の名前…というかお前誰だよ。｣

ようやく彼に意識が言った瞬間思い出すように目を丸くして本を閉じると、元あった棚にしまってノートを広げた。

サラサラと書く文字はカントーやジョウトで使われる文字で彼には読むのが難しい。

『本来ナックラーというのはありじごくを作ってそこに獲物をおびき寄せるポケモンであって、バトルには不向きと呼ばれてる。

そこそこの攻撃力があっても素早さが絶望的だからナックラーを使うのはかなり難しいのよ』

今度は彼にわかる言語を使って説明をすれば、ギリッ…と歯を食いしばっていた。

キ｢さっきの試合…見てたのかよ｣

『元々あそこに私いましたから。それにしても、獣のように食らいついて戦うスタイルは荒々しいドラゴンのようで貴方に合った戦い方ですね。

でも、ナックラーには合わない戦法です。』

はっきりとそう言ってピッとキバナに向かって指をさすと、彼は戸惑った。

自分には合ってるが、ナックラーには合わない

それが彼を悩ませてしまい段々と弱々しくなっていった。

キ｢俺は…どうすればいいんだ？｣

『自分で考えようとはならないのですね…』

私は溜息をつきながら考えた。

兄様に勝つ方法は今のところない…でも改善する点はいっぱいあるんだよな。

『よし、貴方には案内係をしてもらいます！』

キ｢は？｣