[ポケモン]捨て子から始まる異世界転生物語Ⅱ (ページ47)

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九十七話ページ47

当然のようにポケモン勝負には勝ち、ツバキは先程から言い訳ばかりを並べていた。

彼いわく、｢これは戦略的撤退…ではなく転進｣との事

すぐに立ち去りノボリからは賑やかな人間と認識された。

古代の石切場、神殿を作り出すために出来上がったこの空間は人とポケモンが力を合わせたのか、それともポケモンだけで切り出した空間なのかは謎のまま。

そんな時だった、彼らを引き止める声が聞こえたのは

｢ウォロさん！｣

｢おや…一体どうなされたのですか？｣

行商人の服を身にまといにっこりと笑う彼の目はギラギラと光り輝いていた。

｢あなたが記憶を失ったのは時空の裂け目が原因でしょうか？｣

突然の質問に困惑しそうな場面だが、冷静に対応したのはノボリだった。

裂け目は関係ない、それどころか何も覚えてないから答えることが難しいとのこと

どちらかと言うとノボリではなく少年テルに聞くべきだろう。

｢テルさん、時空の裂け目から落ちる前になにかありましたか？｣

そう聞かれて深く考えているテルは多くのことを考えた。

気づけば暗く何も無い空間にいて、持っていたスマホは得体の知れない形に変えられて謎の使命を果たすことになった。

それらのきっかけは全てアルセウスと名乗る何者かにあった。

｢なにかあったか…と言われると答えるのが難しいです。｣

｢なるほど…自分としては不思議な雷

その源となるなにかがあると考えます。｣

本当にそうかどうかは分からないが考察としては十分である。

ウォロが調べた結果、大昔にも時空の裂け目が生じたという記録があるらしい

時空の裂け目の先にある世界はなにか、なぜ自分が裂け目から落ちたのか…分からないことだらけで少年テルは頭が痛くなりそうになっていた。

これからやるべきことはなにか…ヒントが少なすぎる現状で彼は生きるしかないのだ。

だが今は洞窟キングのマルマインが荒ぶってるという情報を頼りに前に進むしか道はない。