[ポケモン]捨て子から始まる異世界転生物語Ⅱ (ページ40)

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九十話ページ40

本部の前で何をしているかと思えば…テルとセキさんがポケモンバトルをしていた。

コンゴウ団のキャプテンであるツバキは、テルと私が荒ぶったマルマインを鎮めるのがどうも気に食わないらしい。

だからこそコンゴウ団の実力者であるセキさんとテルがポケモンバトルをして納得してもらおうとしているらしい。

私はツバキの隣に立って彼らの戦いを見守っていた。

｢………。｣

『…睨むのはよしてください。』

私はただポケモンバトルを見ているのに一番見るべきであるツバキは私の方を睨みつけてる。

私の事なんて気にする必要ないのに

｢全く…2年前から気に食わなかったんだ。

アニキに責任負わせて自分は悠々自適に暮らしているのが！｣

彼がセキさん想いなのは結構、だけど私だって好きでセキさんに責任をおわせたわけじゃあない。

それに私は傷について言及する事も無ければセキさんのところに嫁入りする気もない。

｢ボクはあんたが大っ嫌いだ！｣

『おやおや…大好きの裏返しとはこの事ですね。

私は貴方に対しては無関心です、こうやって話している時間も勿体ない。』

決してツバキの顔を見ることなくテル達のポケモンバトルを見続けていたら、テルのバクフーンが容赦なくセキさんのリーフィアにかえんほうしゃをくらわせていた。

そういえば前にカイさんがテルと勝負をして容赦なくグレイシアに炎技打たれたとか言ってたような…。

うちの後輩恐ろしいな

『勝負あり…ですね

よくやったわテル。』

バトルを終えた彼らに近づいてテルとバクフーンの頭を撫でると次は倒れたリーフィアと野生のイーブイを抱き寄せて傷の手当をした。

私に頬擦りをしているリーフィアは本当に可愛らしい

イーブイも私をじっと見つめていた

『これでよし…よく頑張りました。』

〈ありがとう！セキの番さん！〉

だから違うって

頭を撫でた時に聞こえたリーフィアの言葉に即座に心の中でツッコミを入れるとモチモチのほっぺたを軽く引っ張って苦笑いをした。

でもまあこんな事をしていたら少しばかり未来が不安になる。

『さてと…テル、シマボシ隊長が呼んでいるから行ってきなさい。

私は先に今回の任務で協力してくださる方の元に行っていますから。』

確かあの人は訓練所で待ってるんだっけか。