親友だって楽じゃない。 (ページ5)

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Best Friend 5 ページ5

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剛典と話しながらクレープを食べていると、

『ね、あの人かっこよくない？』

『隣の人、彼女かな～？』

明らかな視線が私たちに刺さる。

運の良いことに？剛典は話すことに夢中で聞いていない。

やっぱりこいつ、モテるんだなぁ。

剛典だったらよりどりみどりだろうな。

そりゃ私になんて振り向かないか。

剛典「それでさ～……って、おい！」

「 …え、なに？」

剛典「俺の話聞いてた？」

「あー、ごめん。聞いてなかった」

剛典「はぁ！？ちゃんと聞いとけよ、ばーか！」

そう言って私の頭をコツンと殴る。

「いたいでーす。暴力なんてひどいんじゃないですかー」

剛典「は？お前もやってるじゃんか！！」

「女から男にと男から女には違うんですー」

剛典「ぐ…なんもいえねぇ… 」

ほんとに悔しそうにしている剛典。

そんな剛典に笑いながら声をかけようとした…

……とき、

『ねえねえ』

女の子の声が聞こえた。

その方向を向くと、ケバいメイクの女の子が３人。

明らかに剛典に話しかけている。

あーこれは…

『私たちと遊ばない？』

俗に言う逆ナン、だ。

私のことなんてまるっきり無視ですかー。

チラッと隣の剛典を盗みみると、３人の女の子をじーっとみていた。

……３人ともナイスバディですものね、私と違って！

ボンキュッボンですものね、私と違って！！

胸が痛いのは気にしない。

「 …いいじゃん、剛典。遊んでこれば？」

剛典「 ………え？」

「私、もうクレープ食べ終わったし！」

『わ、彼女さん理解力あるー！！』

「彼女じゃないですよー、親友です」

剛典「おま… 」

「じゃあね剛典。また明日」

剛典「ちょ、おい！待てって、A！！」

何か言ってる剛典に笑顔を向けて背を向ける。

『いいじゃん、お兄さん』

『遊ぼうよー』

後ろで女の人たちが何か言ってるけど気にしない。

…胸が痛いのは気にしない。

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あっという間におもしろいくらい何もないまま家について。

『待てって！』なんていう割には追いかけてこない。

いいよ、そんなの今更気にしてらんない。

“親友”なんて所詮、そんなもんだ。

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