▽SWEET ページ29
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「 …先輩が、好き 」
岩田の目を真っ直ぐ見て、伝える。
「 …先輩は、もう優里さんが好きかも知れない 」
剛典「 ……うん 」
「 もしそうだったら、私に間違いなく勝ち目はない
……でも、それでも私は諦められない
先輩と離れれば離れるほど、好きが溢れ出してきて 」
例え、先輩が振り向いてくれなかったとしても。
「 …どうしても好きなんだ、先輩のこと
だから… 」
“ごめん”という前に私の身体は包まれた。
剛典「 ……ごめん 」
「 え? 」
剛典「 Aのことだから、こうなるって分かってた 」
「 ……うん 」
剛典「 落ち込んでるときに、告白するなんて最低なやつがすることだよね 」
ははっ、と乾いた笑い声が耳元で聞こえる。
「 …そんなことない 」
剛典「 …そう言うと思った 」
「 ホントだよ。…辛いときにいつでも傍に居てくれた 」
剛典「 …そうでもしないと、近くにいられなかった 」
「 それでも。私はスッゴい助けられた。
見たくないときは手を引っ張ってくれて、笑わせてくれて 」
ゆっくり、岩田から離れる。
「 …ありがとう、岩田 」
笑って、そう言った。
岩田の目にはうっすら涙が浮かんでいて。
剛典「 …ずりぃよ。そんなこと言うなんて 」
…ほんとだね。それでも、私はたくさん助けてもらったから。
「 …ありがとう 」
もう一回、目を見てそういったら、勢いよく抱きしめられた。
剛典「 ホントは、ちょっと期待したんだ。
俺の言葉とか行動で顔を真っ赤にするAを見て、
ああ、俺にもチャンスあるのかな、って… 」
語尾が弱くなっていて、泣いてるんだなって。
ねぇ、岩田。
─『 Aっ! 』
私を好きでいてくれてありがとね。
.
剛典「 ……なー、 」
「 ん? 」
岩田もちょっと落ち着いて、二人掛けのベンチに座る。
剛典「 登坂先輩に泣かされたら言えよ?俺がたすけてやっから 」
「 うん。笑 」
剛典「 それと!…これからは親友としてよろしく! 」
「 …え、 」
私は良いけど岩田は…
剛典「 いいから! 」
「 うん…ってうわ!髪いじんなー!笑 」
剛典「 へへ、笑 」
岩田と笑いあうこの空気が心地よかった。
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れっどきゃっと(プロフ) - MIKIさん» ありがとうございます!良かったですか!?嬉しいです!次があるか分かりませんが、よろしくお願いします(^-^) (2017年2月25日 23時) (レス) id: 7d625cd6df (このIDを非表示/違反報告)
MIKI - 完結 お疲れ様でした(^-^) とても良かったですo(^-^)o 次の作品楽しみにしてますね〜♪ (2017年2月9日 19時) (レス) id: 2b2ebd354e (このIDを非表示/違反報告)
れっどきゃっと(プロフ) - そーるさん» ホントですか!?ありがとうございます(≧∀≦) (2017年1月19日 16時) (レス) id: 7d625cd6df (このIDを非表示/違反報告)
そーる - この作品ホント好きです!! (2017年1月16日 17時) (レス) id: 49df6efcd7 (このIDを非表示/違反報告)
れっどきゃっと(プロフ) - 夏恋さん» おもしろいと言ってもらえて嬉しいです!更新頑張ります(*^^*) (2017年1月15日 2時) (レス) id: 7d625cd6df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れっどきゃっと | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/akajasu7
作成日時:2016年12月23日 16時