先輩は冷たい。

■COLD ページ1

sideA





「 先輩っ！ 」


広臣「 ……またお前 」





昼休み、いつものように先輩のいる屋上に押しかける。





「 今日もカッコいいですね！ 」


広臣「 …ホントうざい 」





購買のパンを頬張りながらため息をつく先輩。





そんなとこもカッコいいなんてずるいですね！





目の前には私の大好きな人、登坂広臣先輩。





この高校でも、カッコいいと有名な先輩。





対して私は平凡な高校２年生。





なにに関しても平均的な私。





そんな私のお兄ちゃんは、





隆二「 ホント臣のこと好きだね〜 」


広臣「 …隆二、お前の妹なんとかして 」





先輩の親友、今市隆二。





お兄ちゃんは優しいから好き。





隆二「 いいじゃん、臣のこと好きなだけだもん、ねー？ 」


「 さっすがお兄ちゃん！分かってくれる！ 」


広臣「 ……隆二、行くぞ 」





荷物を片付けて、屋上を出て行こうとする先輩。





え、ちょっと待って！





「 っせ、先輩！今日一緒に帰… 」


広臣「 らない 」





…デスヨネ。





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