紅き翼を持つ天使Ⅱ－イナズマイレブン－ (ページ33)

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第８３話ページ33

西垣＞スピニングカット！

でも３人はそれを突き破って、交差した

トライペガサスは炎をまとい、不死鳥へとその姿を変えた

紅羽＞っ！！

ボールはゴールネットを揺らし、３点目が決まった

雷門が勝ち越して後半が終了

決勝戦へと駒を進めたのは、雷門中だ

試合後、あの「トライペガサス」は西垣によって「ザ・フェニックス」と名付けられた

三兄弟は豪炎寺に勝てなかった事に不満だった

でもそれは、最初からわかってた

あの三兄弟は、豪炎寺に執着し過ぎていた

それは、３人だけでやろうとしたから

“チーム”で挑んだ雷門に負けた

だから、私は最初からわかってた

二階堂さんが間に入った事で、三兄弟とも和解できたらしい豪炎寺

妹さんの事故の事を、二階堂さんは知っていたみたいだ

そこまでは、正直に言ってよかったんだけど

問題はその後に発生した

円堂だった

木戸川戦で「ゴッドハンド」を破られた事で、不安になったようだった

壁には誰だってぶち当たる

今は円堂がその時なんだ

一之瀬＞ごめん、遅くなった！

そう言って部室に入って来た一之瀬と土門

でも目の前では、どんよりとした空気の円堂と豪炎寺と鬼道

珍しく私もいる

土門＞珍しい空気だな・・・神童もいるとは・・・。

紅羽＞悪い？

土門＞あ、いえ。

一之瀬＞練習は？

鬼道＞染岡と風丸に任せてある。

土門＞一之瀬から聞いたぞ。だいぶ根が深そうだな、ゴッドハンドの事。

とか言ったら円堂が突っ伏した

土門＞本当に深いな。

豪炎寺＞鬼道。雷門で世宇子の力を目の当たりにしているのは、お前だけだ。奴らのシュートに、ゴッドハンドは通用すると思うか？

鬼道＞わからない。としか言えない。今はな。世宇子の力だって俺は完全に把握しているわけじゃない。ただ、世宇子のシュートは武方三兄弟のトライアングルＺより遥かに強く、恐ろしい。それだけははっきりと言える。

一之瀬＞その恐ろしいシュートを止める自信がない、そういう事か・・・？

円堂＞昨日は、栗松と壁山に支えられてどうにか止める事ができたけど。きっと世宇子戦は、今までにない激しい試合になる。壁山達だって、オレのフォローにばかり入ってはいられないよ。

一之瀬＞確かに。いつも３人でキーパーをやるわけにはいかないよな。

円堂＞このままじゃキャプテンとしてもキーパーとしてもオレ、全然ダメだ。

土門＞それは？お前のお祖父さんの特訓ノートは？ゴッドハンドよりもすごいキーパー技のヒントはないのか？