紅き翼を持つ天使Ⅱ－イナズマイレブン－ (ページ13)

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第６３話ページ13

今日も今日とて、練習を繰り返す

豪炎寺と風丸の「炎の風見鶏」が、何度もゴールネットを揺らした

紅羽＞すっかりものにしちゃって。ん？

そんな中、理事長がやって来た

激励に来たっぽい

それと、もうひとつ用があるらしい

部室が古いとかで、見に来たんだとか

ちなみにこの部室は、監督達の時代からずっと使われているらしい

あちこちに落書きが残ってる

紅羽＞・・・。

理事長＞ところで、これから部員が増えてくる事を考えると、ここはもう狭いのではないかね？

円堂＞そう言われれば・・・。

理事長＞確かにここは懐かしい。しかし、いつまでも古いものに拘っていても仕方なかろう。新しい部室を用意したいのだが、どうかな？サッカー部復活のお祝いと、全国大会出場のご褒美と思ってくれたまえ。

紅羽＞－－いいんじゃない？このままで。

気付いたら、私がそんな事を言っていた

１年＞えぇ！？

円堂＞神童？

豪炎寺＞？

紅羽＞確かに、この部室は古い。でも、だからこそサッカー部の全部を知ってる。昔から今までを繋いできた、雷門サッカー部の歴史そのもの。古いからって捨てるなんて・・・思い出を捨てるなんて、できない。

円堂＞神童・・・神童の言う通りだ！この部室だって、オレ達の大事な仲間なんだよ！

染岡＞神童と円堂の言う通りかもしれないな。

風丸＞この部室に、全国優勝のトロフィー、飾ってやろうぜ！

円堂＞お、それいい考え！

栗松＞キャプテン、わかったでヤンス！

少林＞俺達もこのままでいいです！

円堂＞みんな、ありがとう！神童もありがとうな！

紅羽＞えっ？あ、いや・・・私は、別に・・・。

そういえば、私・・・なんであんな事・・・

自分でもなんであんな事を言ったのか・・・わからない

紅羽＞思い出を捨てるなんてできない、か・・・。

なんて、私が頭を悩ませてる時、もうひとりも悩みを抱え始めていた

練習を再開する直前、陸上部の後輩と一度離れた風丸

少し戻りが遅いなと思ってたけど、様子を見に行った栗松と帰って来た

それからだ、「炎の風見鶏」が決まらなくなった

たぶん、後輩くんに何か言われたのかな

かなりわかり易いな、風丸

陸上部に戻って来て欲しい、とでも言われたか

結局、今日はそのまま解散

翌朝、河川敷で風丸を見かけた

ボールを追いかけて走る、風丸を

・・・で、また陸上部の後輩くんが来た

橋で様子を見ていた私だったけど、声はかけなかった

声は聞こえなくても、なんとなくわかったから